過去と少女 ページ22
Aside
どうして皆があんなふうに変わってしまったのだろうか。
──元々、私は「滅柱」として鬼殺隊で活躍していた。
その時は柱の皆も暖かくて優しかった
私に笑いかけてくれるし甘味処とか街とか一緒に行ったこともあった。
「信頼し合えてる」、そう思っていた。
──でも、その思いは呆気なく散ってしまった。
「夢河麗美夜でぇす♡」
新しく柱に入ってきたこの子のせいで積み上げられたものは簡単に崩れた。
「──ねぇ、貴方。他の柱達に馴れ馴れしくしすぎしゃない?」
麗美夜は私だけには皆と違う態度で接してきた。
直感でこの子は嫌いだと思った。
でも私は彼女の言っている意味が分からなかった。
どうしてそう言うのか意図が読めなかった。
彼女は私に対して最初は無視とか態度が違う程度で嫌われてるのかなとしか思ってなかった。
でも、それは日に日に酷くエスカレートしていった。
それは合同任務の時。
「ねぇ。あんたが鬼を全部倒しといてよ」
『...え?何言ってるの?』
急に麗美夜がそう言った。
本当にこの子は何を言っているのか。意味がわからない。
「は?うっざ。
だーかーらー!あんたが鬼を倒してその手柄は私のものにするの。いいね?!
んじゃあ、よろしくぅー!」
半ば強引に麗美夜は任務を丸投げしてどこかへ行ってしまった。
私はその言葉に硬直して彼女を止めることが出来なかった。
─結局、その任務は私が鬼を倒した。
「あ、終わったー?あーりがとねぇー?」
麗美夜はそう言い、私の傍に来た
「手柄は私の物だから。変なこと言わないでね。
あ、Aちゃん、私疲れちゃった♡
蝶屋敷まで運んでってよー」
は?どういう事だ。何もしていない麗美夜が任務の手柄を全部取る?
やはり彼女は何を言っているのか私には理解できなかった。
麗美夜は全く動かない私を見て
「何チンタラしてんのよ。早くしてちょうだい」
そう言った。
『...な、なんで...?』
そう彼女に問うと、彼女は
「なんでって、私が疲れたからに決まってるじゃない。」
さも当然のように麗美夜は言った。
それ以上何を言っても彼女には通じないと私は思い、仕方がなく麗美夜を蝶屋敷へ連れて行った。
──蝶屋敷があと少しで着くという時に、
「もういいわ。」
麗美夜がそう言ったので私は素直に降ろした
すると麗美夜は刀で自分の腕を刺して、
「きゃぁぁぁぁ!!!」
そう叫んだ。
.
306人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - うううううう (4月30日 15時) (レス) @page4 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 白玉の星さん» いやぁ、嬉しいなぁ!絵文字大量は私がよくやること(笑)泣いた分だけ笑え!! (2020年7月7日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星 - ボロッボロ泣いたけど最後で笑ってしまった…絵文字大量はヤバい (2020年7月7日 10時) (レス) id: 5158f6f325 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - yuzuw777さん» え、いってらっしゃい!まだあとちょっと続くよ!!お楽しみに!! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
yuzuw777(プロフ) - 梅昆布茶さん本編の完結おめでとうございます!!!すっごい面白かったです!これから2回目行ってきます(要らなすぎる報告) (2020年5月31日 7時) (レス) id: 77b858ed33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年4月22日 2時