検索窓
今日:25 hit、昨日:2 hit、合計:245,125 hit

手紙と彼ら ページ12

産屋敷side

鬼灯、という少女が私に手紙のような物を渡し、一瞬で、消えていってしまった。

彼女は果たして、人なのだろうか。
それとも、人ではない何かなのだろうか。

「これは...何でしょうかね...。」

しのぶがそれを見て言った。

「ひなき、読んでくれるかな。」

傍にいたひなきに貰った手紙を渡す。

「...?!」

「どうしたのかな?」

ひなきが手紙の内容を読んで驚いたようだった。

「い、一部抜粋して読ませていただきます。



〈月乃峠の報告
月乃峠には強靭な鬼がいる。それとの戦いの上、藤原Aは死亡。
鬼討伐成功。

藤原A死亡により、柱及び、鬼殺隊を脱退させていただきます。

屋敷、隊服、刀はお返しします。

ありがとうございました。〉」

ひなきはそう言って口を閉ざした。

「は...?彼奴が...死んだ...?」

「ウソッ...」

みんなが動揺したのが分かった。

「...そうかい。Aが...。」

鬼殺隊最古参の行冥をおさえてまでの強さがあって、鬼殺隊最強とも言えるAがやられてしまうほどの鬼か。

「...何か、可笑しくねぇか?」

天元がそう言った。

「彼奴が死んでんのにこの手紙は可笑しくねぇか?」

「...?どういうこと?」

「藤原が死んでんのにこの手紙はさも藤原が書いた様な内容じゃねェかァ」

「確かにそうですね。それに、死んだのにわざわざ鬼殺隊脱退なんて言いますかね?」

皆が口々にそう言った。

確かに可笑しい。Aは何故このような物を残したのか。このような文を書いたのか。

それに...。

「これを何故鬼灯という少女が持っていたのだろうね。」

一番起こってはいけない事がもしかして、と頭をよぎる。

「もしかしてぇ、Aちゃんはぁ鬼灯って子なのかもぉ。」

全員が思ったであろう事を麗美夜が言った。

その言葉で全員に緊張が走る。

「...このことは鬼灯に聞いた方が早いかもね。皆、鬼灯の気配は覚えたかい?」

「そ、それが...」

「気配が全く無かったんです。元々いなかったみたいに。」

なんということだ。
それじゃあ何も分からない。

「...鬼灯を何とか見つけ出そう。」

私の声に皆は頷いた。

"鬼灯"という存在が何かを掴んでいる、そんな気がした。


.

感情と少女→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (286 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
306人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , , 十二鬼月
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

廣岡唯 - うううううう (4月30日 15時) (レス) @page4 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 白玉の星さん» いやぁ、嬉しいなぁ!絵文字大量は私がよくやること(笑)泣いた分だけ笑え!! (2020年7月7日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星 - ボロッボロ泣いたけど最後で笑ってしまった…絵文字大量はヤバい (2020年7月7日 10時) (レス) id: 5158f6f325 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - yuzuw777さん» え、いってらっしゃい!まだあとちょっと続くよ!!お楽しみに!! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
yuzuw777(プロフ) - 梅昆布茶さん本編の完結おめでとうございます!!!すっごい面白かったです!これから2回目行ってきます(要らなすぎる報告) (2020年5月31日 7時) (レス) id: 77b858ed33 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年4月22日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。