愛を知らない少女【歌い手】【鬼滅の刃】

25話 ページ39

炭治郎side

『気持ちだけは受け取っておくよ。』

Aさんはそう言って俺の頭を撫でた。

そしてAさんは泣いている甘露寺さんを伊黒さんに預け、湯浴みに行った。









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何も、言ってやれなかった。

すごく悔しくて悲しくて辛い匂いがするのにAさんは笑っていた。

いや、俺たちの為に笑おうとしていた。

俺たちはAさんにどうしてあげれば良いのだろうか。

分からなくってそばに居たそらるさんを見る。



そらるさんは俺の視線に気づいてこちらを見た。

そ「......Aは無理に慰めてあげる、とか同情されるのがすごく嫌いなんだ。だからいつも通りに接してあげればいいと思うよ。」

そしてそう言った。

いつも通り、か。

ま「そうですよ。Aちゃんは傍に誰かがいてくれるだけで良いんです。深追いはしちゃいけないんですよ。」

96「そや。Aはそのうち話してくれる。それも黙って聞いとったらいい。それだけでAは嬉しいんや。」

そらるさんのほかに、まふまふさんや、くろねこさんがそう言った。

炭「......分かりました！」

俺はAさんの傍に居てあげようと思った。

セ「炭治郎君、良かったらちょっと手伝ってくれへーん？」

炭「あ、はーい！！分かりました！！」

せんらさんに呼ばれ、俺はそこに向かった。








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──俺のその軽率な思いでAさんが大きく傷付いてしまうことを俺はまだ知らない。



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