24話 ページ38
学校に戻る為に乗ったバスの車内では重い空気が漂っていて、後輩が声を押し殺して泣いているのが分かった。
俺は涙も何もなくて、ただ過ぎてゆく外の景色を見ていた。
西「........ねぇ、A。」
すると隣に座っていた楓薫が話しかけてきた。
『..............何。』
少しだけぶっきらぼうになりながらそう応えた。
西「.........お疲れ」
楓薫はただ、そう言った。
『.........おう。お前もな。』
俺も楓薫に短くそう言った。
俺たちが信頼し合っているからこその掛けられた言葉だった。
──俺は一粒だけ、涙を流した。
.
『......ただいま』
あれから学校につき、イツメンで帰路に着くも、誰一人口を開かなかった。
そしてそのまま、今に至るという事。
リビングのドアを開いくと、何かが俺を包んだ。
『.........ぇ』
甘「Aちゃん!!よく頑張ったわね!!私、見ててすごく楽しかったわ!!すごくAちゃんはかっこよかったわ!!最後だって......!」
甘露寺さんが俺に抱きついて泣きながらそう言った。
だが、俺は彼女の言葉を最後まで聞きたくなかった。
『甘露寺さん。泣かないでください。俺のプレーを見て、楽しいと感じてくれたなら良かったです。そういうこと言ってくれてありがとうございます。』
俺はそう言って甘露寺さんに腕を回した。
甘露寺さんは「Aち"ゃ"ぁ"ー"ん"!!」とさらに沢山涙を流して、大号泣だった。
う「......A.......。」
『あ、うらさん。ごめん。お土産持って帰るの忘れちゃった。』
うらさんが俺を呼んだ。
だから俺は笑ってそう言った。
俺、ちゃんと笑えてるよね。
炭「Aさん.....」
炭治郎が心配そうに俺を見ていた。
だから、俺は
『そんなカオすんなって。炭治郎。
まぁ、ちゃんと気持ちは受け取っておくけどな。』
そう言って炭治郎の頭を撫でた。
炭治郎は泣きそうな表情になったけど、はい、と小さく返事をした。
『甘露寺さん、俺、お風呂入んなきゃ。
悪いけど伊黒さん、任せれる?』
小「あぁ、任せろ」
俺は甘露寺さんを彼に任せ、お風呂に向かった。
俺、普通で居られたかな。
.
66人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梅昆布茶(プロフ) - 春佳さん» ほんと?!ありがとう!コメントたくさんありがとね!! (2020年6月4日 16時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
春佳(プロフ) - 見てて楽しいです! (2020年6月4日 12時) (レス) id: cf3d4a170d (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 春佳さん» ありがとう、ほんと、頑張るわ! (2020年6月3日 22時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
春佳(プロフ) - 頑張ってくださいね(^-^) (2020年6月3日 21時) (レス) id: cf3d4a170d (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 春佳さん» ありがとう〜!私、更新しなきゃなって思ってるけど、時間がないんだよねぇ〜。 (2020年6月1日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年4月17日 17時