愛を知らない少女【歌い手】【鬼滅の刃】

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ピー、とサーブの合図が鳴る。

ドゴォッと音を鳴らして飛んで行ったボールは泉のとこに行った。

それを泉は腕にボールを当てた。

何故、上記の表現をしたかと言うと、

「返ってくる！！」

「チャンスボール！！」

と、言うことである。

ボールは俺達のコートに返ってくる。

南「オーライ！！」

双葉がレシーブし、ボールは俺の真上に来る。

『ナイスレシーブ』

今。相手は、観客は、誰がボールをスパイク(・・・・)するか息を飲んで待っているだろう。

俺のチームのスパイカー達だって自分が打つと言わんばかりに存在感を放っていた。

相手は力強いスパイクに身構えるようにコートの後ろで待ち構えていた。

『残念....ふっ....！』

スパイカーが跳ぶ間際、相手がスパイカーに意識している間、誰もがスパイクを打つと思っていたその時。


トンッ....


泉「クッソッ....」

泉のその言葉を最後に、ボールは相手コートに落ちた。

誰もが予想していなかった結末。

一拍置いて、ワァァァッッッ！！！と観客が沸いた。

『セッターが攻撃しないなんて、誰も言ってねぇよ？』

勝敗を決める1点は、セッター(俺)によるツーアタックだった。

北「Aーーー！！！てめぇこんちくしょうめ！！」

西「おまっおまえぇぇ！！！」

南「ツーアタックて！！強気すぎる！！」

3人がそう言いながら俺にほぼタックルのような感じで抱きついてきた。

『ぐぇっ...！』

決着は確かに派手にしたいのは分かる。凄くわかる。
でも下手に点取られちゃったら元も子も無ぇからなぁ。

序盤の方で一度だけやったツー。

巧妙すぎるタイミングのツーは気持ちのいいほど決まった。

泉「東A....。」

楓薫、紗夏、双葉に退いてもらい、泉に向き合う。

泉「...次は負けない。」

『....受けて立つよ。泉。』

ネット越しに顔を見合わせ、拳と拳を合わせた。

泉「勝てよ。」

泉がそう言った。

『あぁ。言われなくても勝ってやるよ。』



──ピピーッ

「「「「「ありがとうございました！！！」」」」」

試合終了 セットカウント2-0(25-21、25-23)

優勝:緑扇高校

観客からは拍手喝采。お疲れーなどの声が聞こえた。









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─────────

『....かったな...』

西「...かったね....」

北「....ゆーしょー....」

南「...ぜん、こく....」


西・南・北「「「『あぁぁぁっっっ！！！』」」」

試合を終え、学校の体育館で俺達は勝利の喜びを味わっていた。




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