ちょっと待て、それは聞いとらん。2【鬼滅の刃】【歌い手】

沸点 ページ23

発せられた言葉に耳を疑う。

タブレットが壊れた？倉庫が壊れた？

『...。』

沈黙。
ただそれだけが続いた。

甘「...Aちゃん...？」

『...壊れたタブレット、持ってこい。

壊した奴が。』

至って冷静を保ってそう言った。
その声に驚いたのか、ビクッと一部の人の肩が跳ねた。

そして、驚くような速さである人達が動いた。

不「...これ、だァ...」

不死川さんから差し出されたそれを見た。

『...お前らがやったんだな。』

「「「...はい。」」」

そう答えたのは不死川さん、伊黒さん、宇隨さんだった。

『...煉獄さん。壊した倉庫を教えろ。』

煉「...はい。」

私と煉獄さんだけが動き、倉庫があった場所に向かう。

倉庫だったそれを暫く見る。

『...分かった。戻ろう。』

私がそう言って煉獄さんと家の中に戻る。

終始無言。

リビングに戻り、元の場所に座る。
まだ残っていたカフェオレを1口飲む。

『...ゲーム禁止。木刀使用禁止。異論は認めん。いいな』

伊「？！何でだよ！！」

私がそう言い放つと伊之助が不満の声を上げた。

『は？
ゲーム機破損は前もやったやろ。お前ら子供やないやん。なんで二の舞になんの？』

そう言っても伊之助はまだ不満そうだった。

『俺は関係ないってか？
巫山戯るな。お前もこの家の一員やろ。
タブレットが壊れそうやったら止めれば良かったやろ。注意すれば良かったやろ。』

甘「...あの、木刀を使わなかったら鍛錬出来ないんじゃ...？」

『お前らは素振りだけで強くなったのか。』

私がそう言うと誰もが口を噤んだ。

私は残りのカフェオレを全て飲み、コップを置いた。

『...謝れ、なんて言わないよ。
でも、皆に怪我無くて良かった』

私はそう言ってリビングから出ていった。

今日は、流石に歌なんて歌えないな。

そんな事を思った。



.



胡蝶side

『皆に怪我無くて良かった。』

Aさんはそう言ってここから出ていってしまった。

私はAさんが使ったコップを洗いに席を外した。

誰も誰かを責めることは出来ない。
直接何かした訳じゃなくても自分のせいだと責めたくなる。

Aさんの言葉はどれも正論だった。

やらかしてしまった。
その言葉だけが頭の中にある。

コップもすぐ洗い終わり、私は戻る。

重い沈黙が漂う。

すると、バンッ！！！と扉が開く音がした。

『お前らそんな思い詰めてたら死ぬぞ！！
あーやらかしたなーもう二度とやらないようにしよう、程度でいいんだよ！！』

むしゃくしゃ→←ぱーどぅん？

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