桜の輪廻【イナイレ×fgo 】 (ページ4)

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桜の花びらが３枚ページ4

ある日の朝だった。
雷門中学の体育館には、サッカー部の少年達が集っていた。
共に戦った者、敵だった者、新しい者、そして、まだ得体の知れない者。
そんな彼らの前には、彼らを此処へ集めた監督の響木とマネージャー達が現れた。

「…これで揃ったな。いいか、よく聞け。お前達は日本代表候補の強化選手達だ」

「日本代表？一体、何の？」

円堂を代表に、彼らは疑問になる。

「今年からフットボールフロンティアの世界大会、フットボールフロンティアインターナショナル。通称 FFIが開催される。少年サッカー世界一を決める大会だ。お前達はその代表候補なのだ」

「世界…スゲェぞ、みんな！次は世界だ！！」

円堂の言葉に少年達は掛け声が上がる。
世界と戦えることに、楽しみにする者、気合いを入れる者、緊張や不安に駆られる者、反応はそれぞれだった。

「いいか。悪魔でこの22人は候補だ。この中から17人に絞り込む」

「まず、11人ずつ二つのチームに分けます。その2チームにより、二日後に日本代表選手選考試合を行います」

「では、メンバー編成を発表します」

「少し待ってくれ」

秋が発表するのを豪炎寺が止める。

「何だよ、豪炎寺。メンバー編成が発表するのによ」

綱海が不満の声を出すが、豪炎寺は辺りを見て何かに気付く。

「やはり、そうだ…響木監督。22人ではありません。一人足りないのですが」

「えっ、そうなんですか！？」

人数が合っているか数えて見るが、豪炎寺の言う通り、数が合わず一人足りない。
鬼道は、響木に尋ねた。

「響木監督。あと一人、誰を呼んだのですか？」

「あぁ、それはだなぁ…」

『あぁ、私だ』

響木の背後から凛とした声が聞こえた。
すると、響木は声の主へと身体を向く。

「…来たか。遅かったな」

一体誰だろうかと、彼らは体育館の外に出た。
そこにいたのは、白を基調とした着物を見に纏い、番傘をさす少女だった。

『これでも早く来たと言うのに、お前は軽いのな』

「テメェ、さっきから黙ってりゃ、響木監督に敬語も使わず、上から目線だなぁ！」

堪らず染岡が叫ぶが、彼女は軽くあしらった。

『勝手に吠えていろ、駄犬』

「だ、駄犬だぁ？」

『全く…私が来ないと思って話を進めたか』

「あの…響木監督、あの子は？」

「あぁ、そうだな。紹介してやれ」

すると、彼女は番傘を下ろす。

『響木 Aだ。よろしく』

無表情の美しい日本人形がそう言った。