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バイオリン6 ページ35

「かい…」
護が淮斗を止めに行こうとするが、海棠さんが止める。
「さんきゅ、助かった。」
淮斗が小さく呟いた。
「淮斗…」
思わず、声が出た。
今、さんきゅって…
驚いて固まっていた私を誰かがポンっと押す。
「きゃっ」
そのまま、間宮君と淮斗の前に立つ。
「だって…仲間だし。」
間宮君が淮斗を見る。
「メサイア、だから。」
はっとなって間宮君を見た。
後ろで護がほっと息をつく音が聞こえた。
「それ…」
そう言って、淮斗は間宮君が手に抱えている物を見る。
あの時、八重樫さんに改造してもらったバイオリンだ。
「八重樫さんに、改造してもらったんだよね。」
私は言う。
「うん、お陰で俺に合ういい武器が見つかったよ。」
そう言って間宮君は少し微笑む。
「大切なものなのに、ごめんね…」
淮斗が言う。おそらく、あの時のことを言ってるんだと思う。
淮斗が、心を開いてる。
よかった、よかった。
「よかっ、た…」
目から何かが溢れ出す。
嗚咽が漏れる。
「っ…」
「瑠々?なんで泣いてるの?」
淮斗にそう言われて、初めて自分が泣いてることに気づいた。
間宮君も驚いたように私を見ている。
「わか、んない…うっ、うっ。」
「え、そんな泣くこと…?てかどこに泣くところがあったの?」
「わかんないってばぁ!」
目をこする。
それでも涙は止まらない。
こんなに泣き虫だったけ、私。
『メモリあってるところ悪いが、早くそこから脱出しろよー』
「メモリあってません!!」
もう一度目をこする。
なるべく、笑顔を作って私は二人に言った。

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○*・ayumi・*○(プロフ) - ユピナ☆彡さん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません!ありがとうごさいます!そう言ってもらえると嬉しいです!あと私の名前はあゆみですw (2015年4月7日 20時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ☆彡(プロフ) - あやみさん!いーと思いますよ!(*ゝω・*)bクルミです!一応(笑) (2015年3月15日 16時) (レス) id: 088b608ca5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:○*・ayumi・*○ | 作成日時:2015年3月8日 21時

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