メサイア~許されることのない償い~

亀裂3 ページ23

「そ、そうか…」
なんか最近つくづくこの子に振り回されてる気がする。
でも嫌じゃないのはなんでだろう。
「…何してんの」
「「ひゃあ！」」
二人して同じような悲鳴をあげる。
声がした方を見るとそこに悠里の姿があった。
○＊・瑠々side・＊○・＊○・＊○・＊○・＊○・
「…何してんの」
「「ひゃあ！」」
突然聞こえた淮斗の声に二人してびっくりする。
淮斗はドアの向こうから顔を覗かせていた。
なんかちょっと怒ってる…？
「瑠々、怪我大丈夫なの？」
「へ、うん。一週間は安静にしとかないとダメだけど。」
「そう。」
そこで会話が途切れる。
やっぱりなんか怒ってる…
「無事でよかった。」
小さくそう呟くと、わしゃわしゃと私の頭を撫でた。
髪の毛がボサボサになる。
今日なんか頭撫でられるの多いな！
「髪の毛ボサボサになっちゃったじゃない！
もう！」
「ご、めん。」
私はお返しに淮斗の前髪をバサってしようと思ったのだが、背伸びしても届かない。
「んー！届かないー！」
「また身長縮んだ？」
「うるっさい！！！」
「そんなに動いたら傷に響くよ…？」
「分かってるわよ！！！んー！」
結局届かなかったので、諦めた。
○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○・

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