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亀裂1 ページ21

・♪・♪・間宮side・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪
部屋に入ろうと思ったとき、
部屋の中から波沢の話す声が聞こえた。
「意識戻ったんだ…!」
早く部屋の中に入ろうとドアを開けた時だった。
「私の大好きな人は、私のせいで死んだ。」
「え。」
今、なんて。
死んだ…?誰が…?
そこからはただ呆然と波沢の話を聞いていた。
その話は、重く過酷なものだった。
こんなものを背負いながら、彼女は今まで生きていたのか。
あんなに笑っていたのか。
好きな人を、失っていたのに…
ドアノブを持ったまま固まってしまった。
「波沢は…」
その時だった。
「うわっ!」
ドアが突然開く。
反射的にドアノブから手を離す
中から出てきたのは、黒子さんだった。
「あら、間宮君いたの?」
「え、えっとその。」
「さっきの話、聞いてたのね。」
「…はい。」
観念して、頷く。
もしかして、内緒の話だったんじゃないだろうか。
怒られる…
「聞いてしまったものは仕方ないわね。」
そう言ってふぅ、と息をついた。
「え。」
「黙っておくのよ、このことは。
簡単に人に話していい内容じゃないし。」
「わ、分かってます!」
「なら、いいわ。」
そう言い残して黒子さんは、スキップしながら帰っていった。
あんな話聞いたあとなのに、よくるんるんしてられるのかが不思議だった。
さて、どうやって入ろうか…
「ふ、普通に入れば大丈夫だよね。」
ドアを開ける。
「ん?だーれ?」
波沢の声。
「お、俺。間宮。」
「ああ、間宮君か。」
ギィとベットの軋む音。おそらく立ち上がったんだろう。
「入ってこないの?」
「え、あ、は、入るよ!」
慌てて中に入る。
部屋の中には、顔に絆創膏を貼った波沢が立っていた。
「怪我、大丈夫?」
「うん。肋骨にヒビが入ったから、一週間は安静にしてろだって。」
「そっか。」
会話が途切れる。
沈黙が重い。
「あの、ごめんね。助けてあげられなくて…」
沈黙を破ったのは俺だった。
突然声をあげたからびっくりしたらしく、
肩をびくりとさせる。
「ううん、大丈夫よ。間宮君は、怪我なかった?」
「なかったよ。」
「よかった…」
「もう、あんな無茶なことしないでね。
女の子なんだから。」
彼女の眉毛がピクリと動く。

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○*・ayumi・*○(プロフ) - ユピナ☆彡さん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません!ありがとうごさいます!そう言ってもらえると嬉しいです!あと私の名前はあゆみですw (2015年4月7日 20時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ☆彡(プロフ) - あやみさん!いーと思いますよ!(*ゝω・*)bクルミです!一応(笑) (2015年3月15日 16時) (レス) id: 088b608ca5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:○*・ayumi・*○ | 作成日時:2015年3月8日 21時

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