Ｄ課！16 ページ20
「結局来ませんでしたね。」
実井が携帯の画面を満足気に見ながら、嬉しげに呟く。
「来てくれた方が私は体を張った成果があったんだけどね。」
「まあまあ、ほら福本から予めもらってきたお菓子。」
「うん。」
私は甘利からお菓子を貰い、それを口に放り投げた。
ほどよい甘さが口の中いっぱいに広がる。
「会場に向かってるけれど本当に来るのかな、ストーカー。」
「さぁ、俺達は楽屋で警備だしなぁ。」
会場に既にいる波多野たちC班はそのままライブに参加し、ホールの警備。
三好たちＡ班は会場の外で警備。
なんという厳重警備だろう。
「楽屋なんて入ったことないな、俺。」
「有名人とかじゃないと普通入れませんからね。」
「ひょうふぁね。」
「こら、食べたまま話さないの。」
そんなこんなしている内に、私達は彼女の楽屋へと辿り着いた。
中に入り、部屋を1通り見渡す。
鏡の前にはブラシ、化粧品、それを収納するポーチ、それと整髪剤。
椅子には彼女のカバンが掛けられている。
クローゼットのようなものには衣服が掛けられていた。
「これ、ファンレターとかかな。」
「あっ、こら勝手に。」
私は徐ろに机にあった手紙の山に手を突っ込み、一つ取り出す。
私が手に取った手紙は、特にぱっとしない封筒に包まれていた。
「なんか怪しいから開けちゃお。」
「さすが碓氷さん、他人の手紙を覗き見ることに躊躇がないですね。」
「ええ〜……」
田崎の情けない声を無視し、私は封を開けた。
中から便箋を取り出し、広げる。
「あっ。」
『夜9時に、緑ヶ丘公園で待っている。』
「これは……」
私の隣から実井が覗き込み、そのまま私の顔を見てニヤリと笑った。
「お手柄ですよ、碓氷さん。今日はその無神経な性格を褒めるとしましょう。」
「これ、犯人のだよね。」
「と、なるとすることは？」
「決まってるでしょう、とっ捕まえるんですよ。」
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きさひろ(プロフ) - inaさん» リクエストありがとうございます…！遅くなるかもしれませんが今のお話が終わったら書きたいと思います！ (2016年8月29日 22時) (
レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
ina(プロフ) - リクエストで若中佐との恋愛話とD機関が吸血設定が読みたいです…！！いつも楽しみに読ませてもらってます！これからも次回の作品など楽しみにしてます！ (2016年8月29日 21時) (レス) id: 6adabf3002 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - リクエスト答えてくださってありがとうございます！きさひろさんの作品好きです！これからもがんばってください！碓氷が尊い (2016年8月23日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)
きさひろ(プロフ) - サンタさん» あああありがとうございます…！前作にもコメントしてくださって…！本当にありがとうございます！警察パロゆっくり書いていきますね…！ (2016年8月21日 23時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - 三好との絡みが好きです！警察パロもみてみたいです。 (2016年8月21日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きさひろ | 作成日時：2016年8月17日 23時
