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ジェード ページ7

先生が昨日言ってた。誰かと組めって。実はもう目星はつけてある。
「あ、トラゾー!」
「ぺいんと!どうかしたか?」
彼はジェードのトラゾー。硬度は7だけど靭性が高くてとても割れにくい宝石。最近は働き詰めだったから今日はお休みだった、はず…
「あのさ、今日1日だけ組んでもらうことできない?」
「今日か?」
「いや、トラゾーが疲れてるなら別にいいんだけど…」
「今日一日だけなら組めるぞ?そういや、昨日なんかあったんだって?らっだぁの腕がとられたっていう…」
「知ってたの?!」
「そりゃあ、昨日みんな隠れて聞いてたからね。」
いきなり事実を告白されて驚いた。まさか、みんな知ってたなんて…まぁ、らっだぁはまだ両腕がないから盗み聞きしなくても知られることになるか…
「で、今日組める?」
「組めるよ。早速行っちゃう?」
「うん、急がなきゃだめだから。らっだぁ呼んでくるよ!」
「おう、わかった。先緒の浜行ってるわ!」
「わかったー!」
トラゾーに手を振り、先に行った彼を見送る。はやくらっだぁを呼んでこないと!

「らっだぁ!…て、寝てるし…」
朝礼の時にいないと思ったら、まだ寝ていた。らっだぁの頭を叩きながら起きるのを促す。最近遅くまで寝ていて、起こさないと起きないくらい朝に弱くなっている。
「らっだぁ!起きて!」
「ん…あ、ぺいんと…」
「今日!緒の浜!腕探しにいくよ!」
「うぅぅぅぅ…」
無理やり布団を引き剥がし、ベットから引き摺り出す。ここまでしてもなお、彼は動こうとはしない。
仕方ない、担いでいこう。そうするしかなかった。
「自分で歩けよ…」
「今日は…疲れて…歩けな〜い…」
らっだぁを肩に担ぎながら、緒の浜へと向かう。武器とらっだぁのせいで体が重い。あまり速度が出せない。
ただただ無心で走っていると、いつの間にか緒の浜についていた。
「あ、おーい!ぺいんと!」
「トラゾー…!」
光が薄い訳じゃないのに、いつもの時よりどっと疲れる。
なんでこんなに重いの?
疲れで目が霞んでよく見えなかったが、とても綺麗な崖だ。宝石、ちっちゃいけど沢山ある。あれが俺らの生まれた場所だったんだ。
「遅いよー…なんかあった?」
「いろいろ、ちょっと時間かかっちゃった…」
「まぁ、いいけど…そんなことより、いろいろ腕になりそうなもの見つけたよ」
そう並べられたのはブルートパーズやタンザナイト。アクアマリンなど青色の宝石ばかりだった。
「できるだけ青色の宝石にしてみた」

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作者名:匿名 | 作成日時:2022年12月18日 18時

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