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らっだぁは腕を上げたまま、不思議そうな顔をしている。
何かおかしなことでもあったのだろうか?
「なんか、へんな感じ〜…前の腕よりなんか…軽い?」
「軽い…?それなら、戦うのも楽になるんじゃない?」
「うーん…それはいいんだけど、さ…力がうまく入らなくて…」
手を握ったり広げたりしながららっだぁは困ったような顔をする。前より透明で淡い青の新しい腕は、慣れるのに時間がかかるのだろう。
「慣れたら前の腕みたいになるんじゃない?」
「そんなもんかぁ…?」
「…分かんないけど」
「剣、降ってみるかぁ…ごめんぺんちゃん。剣貸して?」
「いいよ」
腰に下げている鞘から剣を抜き、彼の手に置く。
らっだぁは椅子から腰を上げ、久しぶりに見た構をとった。腕を高く上げ、剣を勢いよく滑らかに剣を振った。
振った筈だった。
「うぉぉ…?なんか、速くない?」
「見えなかった…動き…」
いつの間にからっだぁの振った剣の先は地面に付いていて、まるで瞬間移動したようなそんな感覚だった。
思わず「すご…」と一言漏らす。そう言うとらっだぁが自慢げな顔で見てくる。その様子に腹が立ってしまう。
「おれ、強くなってない?」
「そうだ…ね?」
「これで取られることもなくなるのかぁ?」
「どうだろう?」
らっだぁは少し明るい様子で次々と疑問を投げかける。
そう明るい雰囲気でいると、後ろから声をかけられた。
「あのー、二人共?いい雰囲気のとこ悪いけど…冬眠の準備手伝ってくれる?」
そう声をかけたのはしにがみという子だった。
アメトリンという宝石で、色が紫色と黄色という珍しい色をしている子だ。衣服の製作を担当していて、らっだぁとはちょっと仲が悪い?気がする…
「あ?怪我人にやらすの〜?」
「今年の流氷係はらっだぁさんかぁ…」
「嘘嘘!うそうそうそ!」
「というか、なんで今から?明後日の朝からじゃなかったっけ?」
「急に明日から大寒波が来るんだって。それが春まで続くから、今からになっちゃって…」
「じゃあ、俺らも準備やろう!」
「ぺいんとさんありがとうございます〜!」
「え、おれもやるんですけど?」
「らっだぁさんは…ちょっと…」
「はぁ〜?」
「喧嘩しないで〜!」
今にも喧嘩しそうならっだとしにがみを喧嘩を引き止め、2人を宥めながら冬眠室へと歩いていった。

「らっだぁさんとぺいんとさん連れてきたよ〜」
「ありがとうー」
「じゃあ、冬眠の準備始めるか!」
トラゾーの声掛けにより、冬眠の準備は始まった。

冬眠→←.(短い。)



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作者名:匿名 | 作成日時:2022年12月18日 18時

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