転生スパイ少女はヒーローになる【スパイ教室×ヒロアカ】 (ページ4)

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出会いページ4

　雄英高校入学日。
　
　Aは、校舎の前で圧倒されていた。

　(…入試の時に見たとはいえ、大きすぎ！！)

　ディン共和国には、こんな大きな建物は存在しない。この国だとしても、これ程大きな建物は珍しいはずだ。

　恐る恐る校舎の中を進み、自分が入るクラスである1年A組の前で足を止めた。

　(扉も大きい…)

　個性の種類は多種多様。体の大きい者もいるため、それに対応するためにこの大きさらしい。

　(まぁ、いずれ慣れるか…)

　そう考え、扉を開ける。

　教室の中では、机の上に足を置くなと注意された生徒が、「お前どこ中だ」と恐喝していた。

　乱闘になりかねない空気を感じ、Aは無視を決め込む。

　席に座り荷物を整理している途中、ある男子生徒が、Aに話しかけてきた。

　「お前、推薦入試にいた奴か？」

　『う、うん。一ノ瀬Aです。よろしく。君は、轟焦凍君だったっけ？』

　「名前知ってたのか…。よろしくな」

　簡単な挨拶を済ませ、轟は去っていった。

　(そういえば、もう1人推薦入試にいた子が…)

　Aは、教室の後方に目線を向けた。

　その目線の先は八百万百。

　(B組にも推薦入学者が2人いたはず。…となると、今年推薦入学者は5人？)

　例年は4人だったはずだ。

　(まぁ、先生方にも考えがあるのかな。)

　そう結論をまとめた時、渋い男性の声が響いた。

　「お友達ごっこをしたいなら他所に行け。ここはヒーロー科だぞ」