今日:4 hit、昨日:7 hit、合計:27,977 hit
小｜中｜大
3 ページ3
♡
二人がいなくなると告げられたあの日から、俺が偽りのキャラを演じていることに、あの人は誰よりも早く気づいた。
「手越さぁ、何で俺にまで嘘つくの?」
大丈夫?と聞かれて、条件反射みたいに大丈夫、と答えたら、そんな答えが返ってきた。
「え、?」
唐突に突きつけられた言葉に、頭が回らない。そんな俺を無視して、まっすーは続けた。
「手越が泣いちゃダメなんて、誰が決めたの?」
反射的に顔を上げてしまって、目が合う。
「泣いていいんだよ、手越だって。」
無理だった。あれだけ我慢したはずなのに、その一言で次から次に涙が溢れだして止まらない。
優しく引き寄せられて、気づいたら、まっすーの腕の中だった。
それを自覚した途端、心臓がドクドクと動き出して、顔が熱くなっていくのがわかった。
こんな気持ち、初めてだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：祐貴 | 作成日時：2018年3月16日 7時
