第5話 ページ5
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『ふぅ。切り終わったー！』
「あかん…、もう腕がもげそうですわ。」
『いや、それは貧弱すぎるだろ。』
15分程で男士たちのスイカを切り終わり皿に乗せお盆に移動していく。
「でも、よかったん？薬研さんと行かなくて。」
『…………気づいてたの？』
「いや、蛍丸から聞きましたわ。」
蛍丸ぅぅ！！なんでバラしてんのー！！そりゃ思ったわ、明石最近きたのにバレてるなんて私の行動そんなわかりやすい！？って内心びっくりしたわ！
『いや、ほら、一緒にいると気分舞い上がって、なんか色々やらかしそうだからさ…。』
「……。」
『なに同情した目で見てんだよ。』
「いや、めっちゃ遠い目してたから前科あったんだろうなと……その顔はあったんかい。」
『うるせぇな！いいんだよ、この話は！やめやめ！』
ほら運ぶぞ！と明石の手首掴んでお盆を無理矢理渡す。縁側目指して廊下を歩いていると、まだ聞き足りなかったのか明石が口を開いた。
「えぇ、いつ好きになったん？」
『しっつこいし、お前さっきからタメ口なんだけど？？』
「あ〜すんません。主はんだと思うとなんかタメ口使っちゃうんすわ〜。」
『舐めてんのか。』
「舐めておらへんって〜………話逸らしました？」
明石がこちらを向いたので明後日の方向を向く。答えてやるもんか。お前は、友達の好きな人知ったから色々聞きたくなっちゃった系の女子か。
そんなこんなしてるうちに縁側についた。
『皆ー！スイカだよー！』
私の声に反応してビニールプールで遊んでいた男士の中の短刀達は真っ先にこちらに向かってくる。
「主人様、おいしーです！」
「主人さん、ありがとー！」
「……美味しい。」
「うんめぇー！！」
も〜！ほんと短刀達はかわいいなぁ！
短刀の子達を見てデレデレしていると、誰かに服の袖を引っ張られた。
「主！一緒に遊ぼうよ！」
「おい！安定！抜け駆けすんな！俺が丁度誘おうと思ってたのに！」
キラキラとした目でこちらを見てくる安定を、ムキーっと効果音を立てて怒る清光がいた。
『あ〜…、私水着持ってないんだよね〜。』
「別に服のままでも大丈夫だよ！」
『いや、でも…服濡らしちゃうと…」
「主、……だめ？」
安定、一体いつそんな上目遣いという技を身につけた…！？
……え、えぇ
『……はぁ、しょうがない。遊ぶよ。』
「やったー！」
「主！遊ぶの！よくやった、安定！」
「主さん僕の時は聞かなかったのになんで安定さんの時は聞くの！」
続く
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作者名：Spoon | 作成日時：2017年7月23日 22時
