海軍本部へLet's Go！ ページ11
「A、準備はいいか？」
「うん！！」
小さなリュックをかずき意気込むA
初めての遠足みてぇで可愛い
今日は七武海召集の日
めんどくさいの2文字しかない俺には行く気など毛頭ない
さらにあの鳥野郎もいるわけだ
なおさら断る
だが、Aがいればプラスしかない
ということで連れていくことに…
「はしゃいで怪我するんじゃねぇぞ」
「はーい！」
小さな手を繋ぎ船へと乗り込む
時々すれ違う部下達が意外そうに見てくる
『クロコダイルさんが女を連れてるぞ…』
『しかも手まで繋いでるぞ』
チッ…丸聞こえなんだよ
Aに聞こえたらどうするんだ
「どうしたの？」
「何でもねぇ」
周りでひそひそ話をする部下達をキツく睨む
そうすれば顔を青くしてその場から離れる
ザマァねぇな
「Aはここで待ってろ。着いたら迎えに来る」
それだけを伝え部屋から去ろうとすればクイッと服の裾を引っ張られる
振り返ればAが目に涙をため俺を見上げていた
「クロコダイルさん…一緒にいて…」
「なっ…！？」
さすがの俺でもこの破壊力には負ける
顔を赤くし固まる姿は誰にも見せられないだろう
特にあの女にはな…
「分かったから離れろ」
ため息混じりにそう言えば嬉しそうに手を離す
菓子でも取ってくると部屋から出ればドッと疲れが出る
「俺らしくねぇじゃねぇか」
「ほんとそうね」
隣から聞こえる声
思わず顔をしかめるが女は楽しそうに笑う
「なぜここに居るんだ"ニコ・ロビン"」
「あら、私がいたらダメだったかしら？」
無性にイラつく
額に青筋が少しずつ浮かぶ
「社長が特定の女に執着していると聞いて気になったの」
「覗くなんて悪趣味だな」
「たまたま見えたのよ。覗きじゃないわ」
これじゃ、この女にペースを取られるだけだ
荒ぶる気持ちをおさえ堂々と横を通る
「あと…私その名前を呼ばれるの好きじゃないの。コードネームで呼んでほしいわ」
「こうやってお前を弄るのもいいだろうから止めておく」
不敵に笑えば「貴方の方が悪趣味」なんて言われる
どうでもいいがな…
そんなことより早くAに菓子をあげなくては…
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作者名：ショコラ | 作成日時：2018年9月15日 21時
