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扉を開けた先には、私の予想していた通りの…私の大嫌いな兄貴がいた。
「久しぶりだね、アル兄？」
※兄の名前＝アルト 以降al
al「Aか。」
あぁ、本当ならもうあんたの名前は呼びたくない。
だから今まで兄貴って言ってきたのに…本人前にしたらやっぱ言えないか…
al「なぜここにいる？」
「用事があってね。」
al「今は戦争中だ。見てわかるだろう？」
「うん。分かってる。」
al「なら何故だ。」
「…お前を殺 しに来たんだよ。」
昔のことを何も覚えてないような、その目が。
お父さんとお母さんのことなんてもう忘れたかのような口調が。
その全てが気に入らない。
全てのとまでは行かない。
少しずつ…少しずつ私の恨みを乗せて攻撃を仕掛けた。
al「ふっ…あんなに弱かったお前に俺が殺 れるとでも思っているのか？」
「殺 れるよ。だって今の私、ちょっと有名な暗殺者だからね。」
al「ほう？なら俺を殺 ってみせればいい。」
「言われなくとも…！」
余裕そうに見えるかもしれない。けど実際そんなこと無い。
話してる間でも、アイツの攻撃を防ぎつつ、間合いに入ろうと何度か前に出るがかわされる。
…終わんない。
al「少しはマシになったようだな？暗殺者としていたからか？」
「そうだろうね。目的のために、鍛錬はしてたからね。」
al「そこまでして殺 したい奴がいるようだな？」
「いるよ。目の前にね。」
al「ふふっ、面白い。だがお前に殺 される筋合いは無いし、私怨だとしたら身に覚えはない。俺が何をした？」
「…お父さんとお母さんを殺 したのは…お前だ。」
al「俺は殺 していないが？」
「ふざけるな！！誰のせいであそこまで悩んで、追い込まれて！！自ら命を経って行ったと思っているんだ！！！全部、全部お前のせいなんだよ！！！」
全てを言ってやる。
全てを突きつけてやる。全てわからせてやる。
私の憎しみ、悲しみ、辛さ…そしてそれを変えられなかった自分への恨み。
「お前は私が殺 す！！」
al「それがお前の、俺への恨みか。」
「あぁそうだ！！どんなにこの体がダメになってもお前の首は私が絶対に取ってやる！！死 の間際になってもな！！！」
？「それは絶対にさせへんで？」
「…！」
聞きなれた声。
私の仲間の声。
「ゾム！」
zm「ﾁｯｽ！」
kn「俺らもおるで！！」
sha「忘れんじゃねぇよ！！」
良かった、無事に来れたんだ。
それにほぼ無傷…本当に良かった。
「んじゃ、ちょっと手伝ってくれる？」
zm「おん！」
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作者名：真白 | 作成日時：2020年3月10日 10時
