流れ星の足跡 5

33 ページ33

目黒side



ラウの誕生日を祝ってみんなが寝静まってからもなかなか寝付けなくて……


隣りを見ればまだ幼さも残る可愛い顔で眠るラウをずっと見てた。


ラウが泊まるのを許可した時凄く嬉しそうにしてくれたのを見て思った……


いつまでも俺の言う事を素直に聞いてくれるラウ。でもそれじゃダメなんだよな。


ラウだって大人になる。15歳だった頃とは訳が違うんだ。


手離したくない。そんな身勝手な事を思ってしまった事に対して謝った。


ごめんな。頑張って大人になろうとしているラウに対して俺は何をしているんだって感じだよな。


頭を撫でてやればふにゃって笑って俺の名前を寝言で言うんだよ。


目黒「俺謝ってた？しょっぴー寝ぼけてたんじゃない？」


渡辺「えっ……でも……」


ガチャ……「遅くなってごめんなさい」


佐久間「ラウおっち〜！」


深澤「ラウおつかれ。まだ大丈夫だよ」


ラウ「良かった。前の撮影が機材トラブルで押しちゃって」


阿部「そうだったんだね。確か最後の撮影なんだよね？」


ラウ「うん！来月で一応卒業って感じにしてもらってる」


向井「ラウのモデル見られへんくなるのか……寂しいな」


ラウ「専属のモデルも楽しかったけど僕の目標はもっと上だから」


佐久間「やっぱりラウかっけぇ〜」


今まで専属モデルとしてやってたラウ。それを辞めて次のステップに進もうとしてる。


ラウ「あっ、めめ！朝ドラおめでとう！頑張ってね！」


目黒「ありがとう。俺もお前に負けてられないな」


ラウ「僕もめめが頑張ってるから頑張れるよ！」


目黒「ははっ。ありがとな」(ぽんぽん)


ラウ「へへっ///」


こうやってすぐ手を伸ばせば触れられるのに……


俺はこれ以上ラウに近付きすぎちゃいけない。


きっと間違った選択をしてしまいそうになるから。

34→←32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す