運命の糸 18 (ページ27)

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目黒side

俺が手放したくせに、ラウが居ない事に耐えられなくなってる。

ラウの為なんだって思えば思うほどあいつのそばにいてあげたいって気持ちが強くなる。

渡辺「目黒……お前らどうなってんだよ」

目黒「しょっぴー……」

しょっぴーが目黒って呼ぶ時はだいたい怒ってる時。

渡辺「別れたのか？」

目黒「うん……」

メンバーには特に別れた事は伝えてない。でも突然話さなくなれば誰でも気が付く。

渡辺「やっぱり……なんでだよ？ついこの間まで旅行行ったり仲良さそうだったじゃん」

旅行楽しかったな……。あの時はまさかこんな未来があるなんて思ってもなかった。

目黒「ラウの為だから……」

渡辺「そう言ってるくせに未練タラタラって感じ？」

しょっぴーはいつも俺の心を見透かしてくる。

目黒「俺バカだからさ……この方法しか思い付かなかった。他に方法あったのかな……」

渡辺「めめはラウの為って言ってるけどさ、本当にラウの為になってるの？」

目黒「それは……」

渡辺「知ってるか？ラウ泣かないんだぜ。めめと別れて絶対泣くと思ってたのに全然泣かないの。感情無くしてそれでも頑張って仕事して……それがラウの為になってるって本当に思う？」

俺だって思ってた。ラウはきっと仕事出来なくなるくらい落ち込むだろう。毎日泣いてしまうだろう。そう思ってた。

だけど実際は涙ひとつ見せずに頑張ってる。

でもこれでいいんだ。ラウが頑張れば事務所はラウの後ろ盾となってくれる。そしたらまたパリコレだって出られるかもしれない。世界がラウに目を向けてくれるはず……。

全部ラウの為になるんだ。

今はまだ辛いかもしれないけど、きっとラウにとって未来に繋がる。

俺はそう自分に言い聞かせ自分の気持ちに蓋をした。