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ラウールside
撮影を終え楽屋で帰る準備をしていた時だった。
渡辺「ラウール頑張れよ！俺から言えるのはそれだけだ」
ラウ「翔太くんいきなり何？」
渡辺「俺が言えるのはそれだけだから。頑張れ」
翔太くんは頑張れだけ言って帰って行った。
ラウ「なんだったんだろう？まぁいいや。帰ろ」
帰ろうと荷物を持った時腕を掴まれた。
ラウ「……何？」
目黒「あのさ、この後時間ある？」
ラウ「大丈夫だけど……」
目黒「話あるから家来て」
えっ……蓮くんの家に行くの？しかも話って……別れ話しされるのかも。
ラウ「うん……」
すごく気が重いけど行くしかない。
目黒「どうぞ上がって」
ラウ「おじゃまします……」
初めて来た訳じゃないのに変な緊張感。
目黒「ここ座って。コーヒーでいいか？」
ラウ「……いらない」
目黒「分かった。じゃ先延ばすのも嫌だから話すな」
やっぱり別れ話しだ。
ラウ「……僕いいよ。蓮くんが別れたいなら文句言わない。だからはっきり言って……」
目黒「はぁ？誰が別れたいとか言ったんだよ」
ラウ「……違うの？」
目黒「違う。お前とちゃんと話したいと思ったの。
ラウさ、なんでそんなに遠慮するの？」
なんでって言われても困る。
ラウ「遠慮とか別にしてないけど……」
目黒「してるだろ思いっきり。じゃなんで会いたいの一言もないわけ？お前の性格ならすぐ構ってみたいになるじゃん」
ラウ「だって……無理するじゃん。ただでさえ忙しいのに僕が我儘言ったら蓮くん無理するでしょ？」
目黒「それが遠慮してた理由？」
ラウ「それに……会いたいって思うのは僕だけ？蓮くんは？」
目黒「俺？俺だってラウに会いたかったよ」
ラウ「……嘘だ」
いつも気持ちは僕の一方通行なんだ。
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作者名：かん | 作成日時：2023年6月8日 20時
