その景色まであと_____メーター【歌い手】

二十二話だったりする ページ24

うらた「………………」







志麻「………………」







坂田「…………………」







センラ「………………」









楽屋に戻ってきた……が、誰も。何も話さない。先ほどまでお通夜の雰囲気が〜と言っていたがそれと比較できないほどこっちがお通夜の雰囲気だ。









スタッフ「えっと……皆さん。幸い幕間VTRの方は焼いたCDが破壊されていたため…VTR自体はまた焼けば元に戻ります。ですが……」









センラ「……ですが……？」









スタッフ「その…焼いて、また編集、となるとちょっと今日の開幕時間に間に合わない…んですよね………普通のペースで一週間くらいかかるものなので……」









坂田「それじゃあ…今日の公演は……？」

　





　




　






________”中止”_________









　



この恐ろしい二文字が頭をよぎった。









　



うらた「………やる。」









坂田「うらさん…でも……」









うらた「幕間VTRが無いからなんだ…！もともと俺らはライブハウス出身歌い手だろ！それに今日は……もう楽しみに来てくれてるcrewがいっぱいいる。裏切るわけにはいかない。」









うらた君の真剣な熱意に満ちた目が坂田をジッ…っとみている。次に志麻君、センラ君を見て……









うらた君と俺の目が合う









うらた君の絶対にやり遂げる意思がヒシヒシと伝わってきた。






志麻「…そうやな。まだ15時。セトリとか少し変えよう。どうにかして衣装チェンジの時間を作ろう。」








センラ「まあ、俺のトークがあったら1時間は余裕ですけどね〜〜」








うらた「志麻君……センラ………」







たろ「俺に力になれることがあったらなんでも言って裏方でもスタッフでもカメラでもなんでもやるよ」







うらた「たろくん…………」









坂田「……そうやな！いつまでも落ち込んじゃいられんもんな！！！リーダーがそう言ってるんやし俺らは従うまでよ！」









うらた「坂田…………









　





　





………ｯｯよし。お前ら。絶対にこの冬ツアー初日最高させるぞ！！！！！！！」









志麻「ｯｼｬｱ！！！！！」








坂田「やるぞ！！！！」








センラ「オス！！！！！」







………よかった。みんなの調子がいつもの感じに戻ってきている。






こういう時にまとめられて精神的支柱のうらた君はやっぱり凄い。

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