_ずるいのはこっちでしょ ページ41
*
木内サクラは
黙ったままの私をその場に残し
最後まで反省した様子で目の前から居なくなった。
__キーンコーンカーンコーン
文化祭修了の放送が流れ初め
廊下の奥から騒がしい声が響いてくる。
一人俯いて、手を握りしめ、突っ立ってる。
動かないというより
動かさないだけなのかもしれない
結局、私は
被害者面した最低なやつだ。
きっとそう______
ー「A、、?」
今もこうして
期待しちゃってる。
階段を登ってきた黒髪の男の子。
いつも笑顔で
優しい隣の子。
彼がそっと声をかければ
仕組まれたように私は弱くなる。
ー「なんか、あった?」
目の前の彼、重岡くんは
私が唯一
本気でヤめたい人。
「、、、、」
__乱さないで。
__依存させないで。
重「ほんまに、どしたんよ」
__あぁ
「最っ低だなぁ…私」
いじめは辛かった。
けれど耐えられた。
だって、その時は濱田さんがいたから
我慢する反動で濱田さんに甘えて
年下でミナコさんの姪っ子で…
そんな風に優しい濱田さんを縛ってた。
_不憫な私を可哀想に思って…
_特別に扱って…
ダイレクトに言えばそんな感情だったのかも。
だけど段々、
ミナコさんが私とたー君から距離を置くようになって
濱田さんは異性と言うよりも保護者という立場に徹底し始めて
高校に入っていじめが無くなれば
私に興味を示すことも薄れてきた。
どこか孤独感を感じるようになって
当時は我慢できていた虐めの記憶が不安と共に悪夢化してきた。
そんな中で
過去に同情する訳でもなく、何も無い私に興味を持ってくれた重岡くんに会った。
それだけで良かったのに
安易に捉えてた重岡くんの存在は、私の中で異例に複雑化してきた。
__初めて”純粋な恋”というモノを知ってしまったから
「ほんっとに……」
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のんれもん(プロフ) - きいさん» コメントありがとうごさまいます。そう言って貰えて、すごく嬉しいです(^_^) (2021年8月30日 16時) (レス) id: 0c446b2208 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - 移行おめでとうございます!少しずつ変わっていく展開にドキドキしながら読ませていただいてます!続き楽しみにしていますね:) (2021年8月29日 20時) (レス) id: 2e8047eb29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんれもん | 作成日時:2021年8月29日 20時