_祭りの後の花火 ページ44
*
お祭りの日から1週間が経った。
今週だけで4回。小瀧くんがお店に来て、流れで家まで送ってくれて…
また、今日もそうなった。
小「お疲れ様」
「、、ん。ありがとう」
小「今日、一緒に寄って欲しい所あんねんけど。いい?」
制服から着替える際に、更衣室の鏡で身だしなみを整えてしまっている私は
明らかに浮ついている。
「うん。いいよ」
小「ありがとう」
イメージとは違って、彼は距離が遠くて
歩幅とか合わせてくれたり
私の様子を気にするような素振りを見せたり
かと思えば、いつも通り小馬鹿にしたり。
彼に好意を抱く女の子達は、みんな、そんな一面に気づいていたのかもしれない。
そんなとこを考えて、彼の周りにいる色んな女の子が頭に浮かんできた。
___なんで、私に好きって言ったんだろ。
小「着いた」
「っ、、え。ここに来たかったの?」
目的地はナニワ公園で、
着くと彼は私をベンチに座らせた。
小「ちょ、待ってて」
「わかっ、、た」
そう言うと彼は横に置いてあったバケツに水を入れて
カバンからビニール袋を取り出し、中身をベンチに広げた
小「花火、したい言うてたやろ」
「え。」
何度目かは忘れたけど、確かに帰り道にそんな話をした気がする。
お祭りで花火が見れなかったから、花火をしたいと言ったのかもしれない。
そんな、自分でも何となくな事なのに
覚えてたんだ。
小「ほんまは、皆も呼んで楽しくやった方がええんやろうけど…。2人が良かってん、ごめんな!」
少し照れくさそうにする小瀧くん。
胸の奥がじわぁっと熱くなる。
「あ!線香花火だ!これ、やってみたかったんだよね」
小「やったことないの?」
「うん。」
小「火遊び禁止、とか?」
「そう!火傷するから危ないって」
小「ふっ。まぁ、Aならしそう」
「なにそれ」
小「火傷させたくないし、やっぱ、止めとこか」
「え、、もう、ちっちゃくないから、大丈夫」
小「ふふ、冗談やん。やろ」
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作者名:のんれもん | 作成日時:2021年2月24日 19時