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晩御飯後、リビングを出て、届いていた一つのメッセージを見た。
__《シゲは私と居るから、お祭りには行けへんよって、シゲからの伝言。》
ちょうど帰ってきた時間帯に送られていたもので、送り主はイチちゃんだった。
悔しいほどに怒りが勝って
乾いたのか疲れたのか、涙もでなくて
そんな騒がしくなる感情にも疲れて
結果、何も感じなくなった。
なのに、目の前の小瀧くんにムキになってる。
「嘘でも、信じたいじゃん!、、意地でもしがみつきたいじゃん。
何にもなかったんだもん。重岡くん以外っ」
重岡くんを好きになった本当の理由に
前の環境が影響している事実に、何故か虚しくなった。
乾ききった涙が
また、零れそうに瞳に溜まり
視界がぼやけ始める
小「ええなぁ…」
「ぇ、?」
小「そうやって、小泉さんに必要とされとんの、、、正直、羨ましい」
涙を堪えるのに必死な私は
言葉の次に優しく抱きしめてきた彼の行動を
拒否ることが出来なかった。
小「あーー、ほんっまに悔しい。
自分に腹立つ。」
耳元の彼の弱々しい声と苦しい程に強く包む腕
小「ごめんな、今まで。
それと、ごめん」
気のせいかもしれない。
けれど、近くで感じる彼の早く大きい心臓の音につられて、身体が緊張する
小「好きになって。」
急に酸素が回らなくなり頭が真っ白になる。
人から初めて言われた言葉が
彼の声と共に頭の中でループし始め
心拍数が大幅に変化して
初めて
こんなにも混乱した。
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作者名:のんれもん | 作成日時:2021年2月24日 19時