_揺さぶられるモノ ページ29
*
____ザーーー____
雨が地面に強く打つ音が響く。
「なにそれ。
そうやって、、面白がってからかわないで!
、、、誰を好きになろうと勝手じゃんかぁ」
何処からかグッと湧き上がった感情を抑えるように
乾いた別のタオルを小瀧くんに投げつけた。
彼は落とさずに掴んで受け取る。
_どうして。
こんなにも感情がごちゃごちゃになるの
_どうして。
こんなにも泣きたくなるんだ。
上手く表すことの出来ない。感情が複雑すぎる、、
小「そーゆーことちゃうくて。いや、そーなんやけど」
不満げに、イラついた彼の姿につられて、ムカムカしてくる
小「そのっ。シゲは小泉さんの気持ちに応えられへん、、と、思う」
気まづく視線を逸らした小瀧くん。
重岡くんと1番仲のいい彼から言われると、嫌でも重岡くんの本音だと受け取れてしまう。
「どうして小瀧くんに言われなきゃならないの」
夏休み終了まであと数週間。
好きな人にすっぽかされたお祭りの日は
最悪で忘れられない思い出になりそうだ。
______バタンっ
黙る小瀧くんから去るように
玄関を開けて中に入れば奥から大きなタオルを抱えた濱田さんがこちらへ向かってきた。
濱「おかえ、り。って、どしたん!」
前と変わらない。
私が泣く場面にこの人がいる。
「っうぅ、、」
濱「ユキが、Aちゃんタオル抱えて外出た!言うたから、、」
__何かと思えば泣いて帰ってくるなんて。
そう濱田さんは心配してくれる。
前みたいに「大丈夫」と口にして私を大きなタオルで拭いた。
ー「どどっ、、どうしたん?!」
そして同じく
いやそれ以上に心配してくれる大人。
濱「照史っ。たー君は?」
桐「ユキちゃんが部屋で寝かしつけてる。つか、そんな濡れて、、それに泣いとるやんけ」
濱「とりあえず、部屋に」
桐「誰に泣かされたん?」
黙ってる私に対して桐山さんは収まりを覚えなくて
何かを察したのか、私の横を過ぎて玄関のドアを開けた。
桐「っうわ!、、びっくりしたぁ」
後ろを向けば、開けられたドアの直ぐ向こうに立ったままの小瀧くんがいた。
427人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のんれもん | 作成日時:2021年2月24日 19時