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_ポテトと電話 ページ24

*





しばらくして、空が曇り始めた。

多くの人でお祭りは賑わっている中、私たちはまだ、入口手前の石垣の傍。









小「あのさ。」





「ん?」





小「もう、諦めたら?」






「、、、」









何をとは言われていないのに

その対象が「重岡くん」だと思った。





諦めるという選択が正解なのは

自分でも分かってるのに、、分かったのに、ここから動けない。









小「俺、我慢出来んくてポテトリング買ってもうたし」









少し前に「ちょっと行ってきていい?」と言って離れ、そしてポテトリングを2本手にして帰ってきた。

そのポテトも、1本は完食していた。









小「シゲ目的なのは知ってっけどさぁ。お祭り楽しむだけでもええんちゃう?」









彼の言葉に反発するように重岡くんの言ってくれた「楽しませたる」の言葉が脳裏に浮かぶ。









「、、でも。来ないとも言われてないし」








小「電話すりゃええやん」








「掛けた。小瀧くんがポテト買いに行った時」








小「は?、、出なかったん?」







「出た。」








小「なんやねんそれ。んで、どしたん」









なんて言われたんだっけな。

誰か出たんだっけな。









小「おい。何か言 、、、」









思い出しながら下がっていた私の顔を起き上がらせるように、私の肩を引いた小瀧くんは

私と目を合わせて少しだけ動揺を見せた。









「重岡くんに、掛けたはずなんだけど、女の子が出たの。

それで、、遠くでその女の子の事呼ぶ、重岡くんに似た声が聞こえて、、切っちゃった」









目を鋭くさせて、少し怖そうな顔を小瀧くんが見せるから、


慌てて頭を下げて謝った。









「ごめんなさい。こんな、一緒に待ってくれてたのに」






小「ほんまに、アホやわ。無駄に時間潰した」






「、、、」







小「でも、まぁ。まだ間に合う」









前から手が覗きこんで、私の手を奪っていった。









「っえ、」




小「せっかくやし、楽しんで帰ろ」









手首を捕まれ、初めて、お祭りの会場に入った。

_湿っぽい→←_保険としての君



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作者名:のんれもん | 作成日時:2021年2月24日 19時

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