She's a baby... 【3】

＿通常運転 ページ40

*




デート前日。


バイト先の土曜日は地味に忙しい。









藤「Aちゃん、俺、今月末で辞めるんだよね」









お客さんの入りが落ち着いてきた夕方

スタッフルームにて藤井さんが申し訳なさそうに伝えてきた。









「え、、藤井さんいないと」






藤「大丈夫。そこは、新しい人来てもらうから」







「そう、ですか。」








藤「去年ね、休みの期間だけ働いてた高校生なんやけど。俺くらいイケメンって店長もゴリ押しやから。俺は会ったことないけどな」








「じゃあ、私は前の仕事に戻っても」








藤「いや、ホールのままで。裏は裏で回すから。夏休み入るんでしょ？忙しいから」








「忙しい時期に辞めちゃうんですね」








藤「まぁ、ミナコさんのお店の手伝いも忙しいし。向こうの方が付き合い長いし。」









「あ、、、なるほど」









藤「あ！あと、今後、なんかあったらココに連絡しろってミナコさんから」









藤井さんから渡された紙には電話番号と照史くんの名前が書かれていた。









「これって」







藤「ミナコさん忙しいから。桐山さんに連絡入れろって。困ったもんやねぇ」









「わかり、ました」









藤「ま、俺でもええけど。」









「結構です」









藤「もう少し、気を許してもええんちゃう？」









ミナコさんの忙しい理由は

いつもわからない。





私には、ハッキリと教えないのが彼女の通常だ。

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