She's a baby... 【3】

＿非行動的 ページ37

*





あの時、声が出なくて、重岡くんの瞳を見ると無意識に縦に頷いていた。


来週末に『デート』をすることになってしまった。









美咲「何着てくん？」




「どうしよう」





美咲「貸したろか？なんなら、ヘアメイクもしたるで」









最近の昼休みはこの話題でいっぱいいっぱいだ。



私は吹っ切れられない。どこかで罪悪感を感じている。









美咲「でも、分からんかったわ。モール行った日にさ、紗英の彼氏がそのような事は言うてたんよ」








「吉田くん？」








美咲「そうそう。重岡がAの家行った言うたら、『ほんまに、好きなんやなぁ』って。そん時は、あんま触れへんかったけど」








「なんか、誰かに好かれるとか、、というか、デートとかそーいうの、無縁かと思ってた」








美咲「私はA次第やとずっと思ってたけど。」









「私次第？どういうことよ」









美咲「Aって、行動とか起こさへんタイプやろ？それに、自覚あるか知らんけど可愛ええし。周りからしたら高嶺なんよ。」








「はぁ、素直に喜べない。そんなこと、美咲しか思ってないよ。行動くらい起こせるもん」









美咲「ふーん。まぁ、デート楽しんでや。そんで感想聞かせて」









「なんか、今から緊張してる」









美咲「ええやん、ええやん。もっと意識してまえ！」

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