_絶対服従 ページ8
*
2時限目。
親睦会の話し合いの時間。
教卓前に立つ重岡くんと黒板と向かい合う私。
話は淡々と進められた。
いくつか候補が上がる中、スカートのポケットに入れていた携帯が鳴ってしまった。
担任「誰だー。電源切っとけよ」
手が震えていた。目立つことが苦手な私にとっては窮地であり、この電話に出なければと頭がいっぱいになり
チョークを置き、黒板の方と顔を合わせたまま、携帯を手に取り電話に出た。
ー《あんた!アイツがいないんやけど!》
相手はミナコさんで、怒鳴り声が耳元で響いた。
《かけ直します。》
_ アイツ、、たー君が、いない。嘘、、
電話を切り、担任の方を見て頭を軽く会釈させる。
「すみません」
担任「出ろとは言ってへん」
重「かーちゃんから?」
「あ、、うん」
重「なら、しゃーないやん!なぁ!」
笑い声が聞こえてくる教室は、私を更に恥らさせた。
担任「急用なら、電話してもええよ」
「本当ですか!」
担任「嘘に決まっとるやろ。一応、授業中やぞ」
_ 笑えないんですけど
「ハハ、、はい。」
仕切り直しされた話し合い。
マナーモードにした携帯は何度か震えていた。
授業の終了のチャイムがなると、何も告げずに教室を飛び出し、階段の隅で電話をかけ直した。
《いないってどういう事》
ミナコ《あぁ。家帰ったら居ないから、どうしたと思ったんよ。》
《濱田さんに預けてあるってメールしておいたけど》
ミナコ《濱ちゃんね。見た見た。》
《そう。》
ミナコ《んでさ、明日、明後日って、家空けるから、また濱ちゃんにアイツ預けといて。私から言っとくから》
濱田さんも忙しいのに。
たまに寝ずに朝掃除来るのに。
_ 勝手すぎる
《それは、流石に迷惑だと》
ミナコ《なら。あんた学校休みなさいよ》
《そんな。》
ミナコ《学費出してんの私なんやけど?》
そうだ。
そうなんだよ。
《すみません》
通話を切り、濱田さんに連絡を入れた。
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作者名:のんれもん | 作成日時:2020年8月29日 23時