_ゲラな彼 ページ50
*
生徒会の作業室という空き教室に置かれたパソコンでシフト表を作成し、
人数分印刷していく。
重「なぁ、絵って得意?」
「んー、美咲からは下手って言われる」
重「ほんま?んならさ、ならさ!ちょ、ココに描いてみて?」
「やだよ」
重「ウサギ!うさぎでええから」
紙の余白にボールペンで不器用なうさぎを描いてみせた。
すると、遠慮もなく、重岡くんは声を上げて笑いだした。
「もぉ、、だから嫌だったの!」
重「やぁ!待って!、っぁあはは!女子でこんな下手なの初めてやで!」
「ちょっと、捨ててよ!」
笑いながら重岡くんは私の絵を彼の鞄にしまった。
そして、もう一枚出される紙
重「あー、笑ったぁー!いひひひ」
「もう!そんな笑う程酷くないでしょ」
重「いひひ!わかった!はぁー、、、線は引けるよな」
「もちろん」
重「ちゃんと真っ直ぐに、カード用に線引いてな?落書きは要らんから」
「わ、分かってるよ」
定規でA4を4等分にして、細かくマスを書いていく。
真剣にやっている目の前でクスクスと笑う重岡くん。
「もう!、、、笑わないでよ」
重「笑ってへんって」
「うそ。今、もの凄く笑顔だよ?」
重「いっつもやってぇ」
別に嫌だというわけではない。
ただ、恥ずかしい。
席を立って後ろにあるテーブル席に移り、壁を目の前にし、作業を続ける。
すると、少しして重岡くんが隣に肘をついて作業をする私を覗いてきた
「っ、、、」
重「気ぃ、悪くしたん?」
「別に」
重「んー」
肩が触れ合い、より近くで覗かれた時、
緊張から心臓が大きく跳ね、
その衝撃と同じくらいに
勢いよく教室のドアが開けられた
肩をビクつかせドアの方を見れば
ハルカ先輩が鋭い視線をこちらに向けていた
ハルカ「何、してん」
「ハルカせんっ」
ハルカ「何してたん!!」
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移行します。
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作者名:のんれもん | 作成日時:2020年8月29日 23時