She's a baby... (ページ5)

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＿息子という名の従弟ページ5

*

自転車をお店に置いて、たー君と家まで歩いて帰る。

「たー君、今日、何食べたい？」

拓哉「ハンバーグ」

「そっかぁ。」

拓哉「でもね、ちーず、ないと、や！」

「わかった！とろーりチーズね」

拓哉「うん！」

私の人差し指と中指を掌いっぱいに握りしめるたー君。

人目を避け裏道を歩く。

歩いてるつもりだった。

この道を通るとしたらこの近くの格安アパートに住む人かお店の人くらいだと思ってた。しかも、昼間だし。

なのに、どうして

＿三大帝王。今日はなんの縁があるわけ？

隣の席の彼が携帯を片手にウロウロとしていた。

＿気にした所でってやつか。

たー君を抱きかかえ、早足に横を通り過ぎた。

でも

小「小泉、、A、さん」

肩を捕まれ足を止められた。

ゆっくりと振り向けば、何も疑わないような顔で口を動かす

小「明日、朝、早くに来て欲しいんやけど。早くって言っても30分くらい前。」

「どう、して？」

小「毎年ある親睦会の出し物決めないとあかんくて、その前準備的なので、イチが集めろって」

＿あぁ。親睦会か

2年生と新1年生とで親睦会という名のプチ文化祭のような物がある。

去年はその親睦会のお陰で先輩とも仲良くなれたし、人によっては部活も決まる。

「分かった。了解です」

小「おん。」

＿というか、そのためにここまで来たのか？

「あのっ」

拓哉「ママ、ハンバーグ」

たー君の言葉で彼に疑問をぶつけるのを辞めた。

「、、、」

小「、、、」

「ママの、ハンバーグ、食べたいんだよねぇ！早く、帰ってママに作ってもらお！」

誤魔化すように笑って、たー君を軽く抱き寄せた。

「じゃあ、明日。ちゃんと行きますんで」

小瀧くんは少しハニカンでよろしくと言った。

多分、彼には拓哉が弟に見えたんだ。

＿セーフ、、、って、従弟って言った方が正しいよ。