この命が尽きるまで��

＊ SUGA ページ9

「本当は、Aって名前だって大っ嫌いなのに…
ユンギに呼ばれる度、胸が爆発しそうになって」


SG「ん…」


「どうしたらいいかわかんない…、」





深呼吸をしてから俺から離れたと思えば




SG「A」

「全部独り言」



俺から少し遠くに座ってから
ぐるっと振り返ってそう言った




「……３歳になってからSunnySideで暮らして


小学生に入る前から入所早かった歳上の奴らに
目の色のせいでボッコボコにされてさ…。


まあ、施設じゃよくあることなんだけど」



天井を見上げて話すAは
馬鹿みたいに悲しい顔をしていて…


口が悪い所ですら愛しいと思た俺は多分正真正銘のアホ



「面会に来てる大人達に見て欲しくて殴る蹴るするけど大抵私の顔見て私を連れてこうとする。



綺麗な顔立ちだね。どこ出身なの？って…
マジでショーケースの商品かよって感じだよね」




隣に座って頭を撫でると嫌がらずに撫でられてる




「養子に取ってくれたのはありがたいけど
……やっぱり本当の父親見てみたいと思わない？」




親指の指輪を眺めてるAの指から


SG「１回見して」

「ん」


抜き取って内側を見れば【Jr】の文字



SG「頭文字だけってことか？」

「さあ…誰だかさっぱり」



珍しく沈黙が続く。



SG「……なんで捨てたか聞いた？」

「聞けると思う？( 笑 )」

SG「お前なら聞いたのかと思った」


「……さあ。捨てられたの、ポイッて。

韓国は中絶って法律で出来ないし…。
まあ秘密にしてくれる所もあるんだけどね」



中絶してたら会えてないし、でも…なんて悩みまくって
返す言葉が見つからず口を閉ざす。




「あ…」

SG「ん」



俺の肩を掴んでキラキラした目で見てきた。



こういう時は大抵無茶なお願いだ。



前回もそうだった。


筋トレするから背中乗れだの…
真夜中に1からラーメン作ろうだの…



「……私の誕生日、ユンギが決めてよ」



ほら、また無茶なことを。


SG「は？」



でも流石に戸惑った。

そんなこと今まで言われたことないから。



いや、普通に生きていれば絶対に言われることない台詞


でもコイツには常識が通じないし…




「ユンギが決めてくれたら誕生日好きになるよ」




なんとなく、こういうのもいいなって思って



SG「…ん」




許可をすればニコニコし出した。可愛い。

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