完膚無きまでの1位。［爆豪勝己］ (ページ2)

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『亜沙姉さん……その傷どうしたの？』

「……Aか」

『ねえ、どうしたの？』

「どうもしない」

『亜沙姉さん！ちゃんと答えて？』

「好奇心だよ。

自分の血は何色か気になったんだ」

『自分を傷付けることはしちゃ駄目って言ったでしょ？』

「……今度はもうしない」

『うん。そうして、亜沙姉さん』

私の家は少し変だ。

姉、亜沙(あさ)大学受験を失敗してから病んでしまった。

高校受験も第一志望には行けていない。

所謂、滑り止めに通っていた。

兄、依仁(よるひと)は有名女優と結婚し、

今は大企業の取締役である。

両親とは縁を切って私と亜沙姉さんとしか

連絡をとっていない。

両親、月彦(つきひこ)と陽(よう)は

テレビに顔を出す議員と大臣だ。

祖父は元内閣。

祖母は華族の血筋で生涯、孫まで遊んで暮らせるほどの

財産があり尚且つ超名門大学の教授である。

アメリカに居るので今は居ないが。

どうだろうか、私の家系は。

まさに勝ち組の人生を歩む者が多い。

あっ。私のことを書いてなかったね、

私はヒーロー養成の名門、雄英高校の生徒。

中学は私立の難関と言われる修学院(しゅうがくいん)中学。

学歴は一族最高峰だろう。

私の目標はただ一つ。

完膚無きまでの1位。

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