駄犬が ページ15
「まぁ、君は人を怒らせることはなさそうだから心配するな。もし、この学園の誰かに襲われそうになったときは………俺が、守ってやる」
なんの感情も無さそうな無表情でそう言うと、相猫さんは歩きだしてさっさとエレベーターに乗ってしまった。
『あっ、ま、待ってください!』
もちろん相猫さんはちゃんと待っていてくれて、僕が乗ったのを確認してから"閉"ボタンを押した
すうっとなんの音も無く扉が閉まる。
その瞬間、なんの音も無く扉が開いた。
『え?』
まず目に入ったのは、無造作に跳ねる金色の髪。
次に見えたのが黒い瞳を持つ整った顔。
制服を着た彼は、エレベーターのボタンを押す体勢のままこっちを見て固まっていた。
「……んで…」
『え?あの………』
謎の金髪さんはワナワナと震えると、ビシィッ!
と勢いよく相猫さんを指差した。
「なんでテメーがここにいやがるックソ猫!!」
「ここの寮生だからだ。そんなこともわからないのか?駄犬が」
ロビーに響き渡る大声を発した彼に、間髪入れずに吐き捨てる相猫さん。
(仲良くない、のかな……だよね、どう見ても)
「こんの性悪猫が…ッ今日という今日はぶっ潰してやる!!」
「やめておけ。どうせまた雄雅に怒られるだけだぞ。これだから学習能力の低い駄犬は嫌なんだ」
「んだとぉ!?その減らず口黙らせ…うぉっ!?」
ゆうがって誰だろう…と考えていると、金髪さんの言葉の途中でエレベーターのドアが閉まる。もちろん、"閉"ボタンを押したのは相猫さんだ。
ガンガンガン!!と凄まじい音がしてまたドアが開く。今度は金髪さんが向こうからボタンを連打したらしい。
「テメッあぶねーだろうが!何考えて…あ?」
即座に相猫さんに突っかかった彼と、不意に目が合う。
ずっと居たんだけど、今気付いたみたいな顔をされた。
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叶(プロフ) - 途中までは同じ内容ですが、更に話を増やしていくので、もうひとつの方をよろしくお願いします! (2018年7月15日 19時) (レス) id: d6d502d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
叶(プロフ) - 過去最高76位、お気に入り登録20人ありがとうございます!今日見てびっくりしました…携帯壊れてなければ続けられたのに!ほんとに泣きそうです。評価も一気に増えて、嬉しい限りです。! (2018年7月15日 18時) (レス) id: d6d502d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
叶(プロフ) - この作品をお気に入り登録してくださった方々、もしよろしければ新しい方の作品もよろしくお願いいたします! (2018年7月14日 13時) (レス) id: d6d502d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
叶(プロフ) - 完全にデータがとんだので、IDも違います。他にもかなでさんという名前の作者さんがいらっしゃったので、名前も変えました。、 (2018年7月14日 13時) (レス) id: d6d502d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
叶(プロフ) - この作品の作者です!スマホがぶっ壊れてデータが全部消えて、作品を途中から続けることができなくなりました。なので、新しく書き直そうと思います。 (2018年7月14日 13時) (レス) id: d6d502d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:孤爪かなで | 作成日時:2018年3月14日 23時