小 児 科 病 棟 の 女 の 子 。 5

復 活　[ 201 ] ページ20

* 彩side *


真 「 ねぇ 彩ちゃん！

そろそろ この お部屋 出たい！

ねぇ〜〜 ダメ〜？ 」

　


すっかり 熱 も 下がって 、

咳 も ほとんど 出なくなり 元気 に

なってきた 真愛ちゃん 。




… おかげで なかなか 騒がしい 苦笑 。


　


「 奏先生 が いいって 言ったらね〜？ 」


真 「 えー … 早く 先生 来ないかなぁ〜 」


　


二日前くらいから 熱 が あるのにも かかわらず

” このお部屋出たい！ ” を

ひたすら 連呼してた と 引継ぎ の 時 に

言われるほど 、 真愛ちゃん の 頭 の 中 は

そのこと で いっぱいらしい 笑 。



　



―――ガラガラガラ




扉 の 開く音 が すると 、

その音 に 気づいた 真愛ちゃん は

ベッド から 飛び降りて すぐさま

奏先生 の ところ に 飛びついていった 。

　


奏 「 お〜っと。

真愛ちゃん 調子 は どう？ 」


真 「 真愛 もう こんなに 元気だよ？

だから このお部屋 じゃなくて

元 の お部屋 が いい！ 」


奏 「 んー …… もうちょっと したらね？ 」


真 「 なんで！ 」


奏 「 だって 大部屋 空いてないし …

その代わり プレイルーム は 行ってもいいよ 」


真 「 ほんと！？ 」


奏 「 うん 。 お部屋 で 何日間 も

我慢 できたから 、 特別 。

でも 遊びすぎたら ぶりかえすからね 、

看護師さん の 言うこと は ちゃんと 聞くんだよ？ 」


真 「 わかった！！ 」


　


そういって 喜んでいたのも つかの間 。


　


奏 「 じゃ 最後 に もう 一つ 頑張って もらおうかな 」


真 「 え … なに … ？ 」


奏 「 血液検査 」


真 「 うぅ …… やだぁ … 」


「 でも これ 頑張らなきゃ 出られないよ？ 」


真 「 …… わかったよぉ … 」





　



・





　


「 よかったんですか？ 」


奏 「 だって 、 こうでも 言ってあげなきゃ

毎日 うるさい だろうし 、 大変 でしょ 笑 。 」


「 はい 笑 。 」


奏 「 まぁ 遊びたい って 言うだけ いいこと だよね 。

他の子 も そうだけどさ 」


「 そう … ですよね 。 」


奏 「 でも あんまり 何時間 も いさせないように

見張っててね 笑 。 」


「 わかりました 笑 。 」


　



” 遊びたい ” という 欲 が あって 、

欲 を 満たすこと が できる体 を 持つ というのも 、

この 病院 に いる 子どもたち に とって

当たり前 の こと では ない 。

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