小 児 科 病 棟 の 女 の 子 。

怖い検査 [14] ページ14

*彩side*

奏「ねぇ真愛ちゃん。さっきお話ししたの覚えてるかな〜？」


真「……(ｺｸﾝ」


奏「注射とか点滴とか、全部真愛ちゃんが元気になるために必要だからやってるんだよ〜。

それは、わかったよね？」


真「……(ｺｸﾝ」


奏「だから、この検査も真愛ちゃんが元気になるために必要なもので大事なことなの。

先生も痛いことがしたくてこういうことしてるわけじゃないんだよ〜？

でも、真愛ちゃんに元気になってほしいなぁって思ってるからこういうことしてるの。

泣いちゃっても先生のこと嫌いになってもいいから、検査頑張ってくれないかな〜？」


真「……ぐすんっ」


奏「よしよし〜大丈夫だよ〜」


真「……る。」


「ん？」


真「……がんば…る…」


奏「偉いね！じゃごろんできるかな〜？」


そういわれてまた検査が始まった。


それにしてもこんなにイヤイヤしている状況から自分で頑張ろうって思う気持ちにまで

いつもさせてあげていて、本当に奏先生はすごい…


・


奏「…じゃちょっとちくっとするよ〜。痛いと思うけど、動かないでね〜」


真「……！いたいいぃ〜涙」


「もうちょっとだからね〜もうちょっと頑張ろうね〜」


奏「本番の針さすけど動いちゃだめだよ〜」


真「いや〜涙」


真愛ちゃんはもう怖がっちゃってずっと泣いてる。やっぱりこわかったよね〜…

保定しながらも少しでも落ち着けば、となでなでしてみる。


奏「はいおしまい！よく頑張ったね〜！偉かったよ〜」


真「ぐすん…もう…やらない…っ」


奏「しばらくやらなくてもいいから大丈夫。お利口さんだったね」


真「…ぐすぐす…ぐすんっ涙」


そういわれてなでなでされている間もずっと泣いている。


初めてだし怖かったんだろうな〜と思って少し背中をさすってちょっと落ち着いたかな？っと

なったところで抱っこして病室まで連れていくことにしてみた。


「じゃお部屋にもどろっか〜ありがとうございました〜」


奏「いいえ〜また後でね真愛ちゃん〜」


奏先生はどんなに嫌がられながらも最終的にはにこにこ笑顔で見送っている。

いい先生だと思いつつも泣いている真愛ちゃんをあやしながら病室まで抱っこしていった。

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