禪院家に売られました 続

#91 ページ41

うるさいなぁ、と思いながらも彼らの周りに呪力を張る









何人かにはそれが見えているらしいので、まどろっこしいから全員見えるようにしてみた





これが見える化ってやつか(違う)









急に現れる線に囲まれた人たちはそれに恐怖を抱いたみたいだけど、









「なんだコレは？！」



「なんでこんな...俺は帰りたいだけなんだ！」



「おいそこのガキ！！なんなんだよ！！」









どうして逆ギレをするんだろう




私が守ってあげたって知らないでしょ！！




私いなかったらあんたら骨すら残らなかったからな、と思いながらも真顔で対応した









「今は非常事態です

貴方たちの常識から外れていることが起こっているのは確かです

この線は円となり、ここにいる限りは貴方たちを守ってくれます...だから、」





「なに訳のわからないことをッ」



「だいたい、これオマエらがしたんじゃねえの？」



「え？！テロみたいな？！」









夏油さんが彼らを猿と呼ぶのも少し分かる気がする





でも非術師がいるから私たち呪術師の立場が成り立っているのも事実






ちゃんとわかっているつもりだから









あぁもう大人しく怯えとけばいいのに









いかんいかん、負の感情が.....落ち着きなさい禪院A....







貴方は禪院Aだ....









「では、出たい方はどうぞ

死にたいのなら勝手に死んでください」(吹っ切れた)







「はぁ？！なにを言って」






「失礼ですが、目の前の状況を無理矢理飲み込んでください

私は警察でもヒーローでもありません。

自分の命が大切なガキなので、死にたい奴はそこから出ろっていってるんです





貴方たちが生きてるのは、ただ運が良かっただけだってちゃんとわかってください」









夏油さんも私みたいに割り切れてたら未来は変わっていたかな









私みたいな頭スカスカの呪術師も珍しいと思うけど。








コレはコレ、それはそれってね






ちゃんと分別するんだ









そう、差別じゃなくて区別だよってやつ









何も全て助ける必要はない









手の届く範囲で、自分が助けたいと思う人を助ける。









それが私なりの正義。

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