禪院家に売られました 続

#51 ページ1

私が、もし








何かに気を取られるとしたら







それはきっと弟のことだったり。









「あ、.....切られた」









呪霊を相手にしているのに、恵のことばかり考えてしまっていていつの間にか髪を切られていた









運悪くと言うべきか、つい最近まで津美紀と一緒にいたはずなのに








私は海外に飛ばされた。








まあ任務だし、仕方ない。







なんならちょっと海外旅行を楽しんでいる自分もいる。









それに







乙骨くんにも会えたし。









乙骨「あ、先輩.........って髪がっ！？」





「お疲れ様、ちょっと別のこと考えてて...」





乙骨「せっかく綺麗な髪だったのに...」





「また伸びるよ、どっかで切ってもらわないと」









童話でしか聞いた事のなかった特級呪霊








それを祓いに乙骨くんと1週間くらいの合同任務









本誌ではまだちゃんと登場してないし、今だからこそ乙骨くん日本に帰ってきてほしいとどれだけの読み手が思っていることか....








そんなこと彼は当然知る由もなく、私の短くなった髪を見てアワアワとしていた。









海外にはあまり詳しくない私に美容室を教えてくれた乙骨くんと別れる









まあ切られたと言っても20センチ程度(いや長いか)









元々腰くらい長かったのが胸上くらいの長さになっただけだ(だいぶ)









顔がいいからどんな髪型でも似合うだろうけど。









五条「もしもし〜任務終わったー？」





「.....はぁ、つい先程」





五条「いつ頃日本に帰ってくる予定？」





「明後日には」





五条「そっかそっか！
日本に戻ってくる前にお土産よろしくね！」





「わかりました」





五条「あ、あと


恵もそろそろ限界だと思うから、
気をつけてね！じゃっ！」









気をつけてね、とは。









え、待って何を？？？






私は何をしたら正解なんだ...？









喧嘩?喧嘩を引きずってるから？









「.......帰りたくないな」





「お客様、どうされましたか？」





「あ、いえなんでも」









とりあえず英語喋れてよかった私。

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