推しは守り助けるもの 漆【鬼滅の刃】

肆佰の型 ページ10

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カナヲside



初めて会った時の印象は少しだけ残ってる



挨拶をしても返さない、話しかけても話さない、そんな私に諦めずに話しかけてくれた




上品にわらうAさんの表情、今でも覚えてる


私がそれに影響されるのは案外早くて、初めて




"Aさん"




貴方の名前を呼んだ



名前を呼んだ瞬間貴方は目を見開き、涙を浮かべ喜んでくれた



名前を呼んだだけなのに



それだけなのに貴方はこうも喜んでくれた




“カナヲちゃんはね、才能あると思うの 剣術のね。


カナエちゃんやしのぶちゃんみたいになれるだろうなあ


もしかしたら超えちゃうね、ふふ“





毎日毎日任務へ行くAさん


それでも私の時間を作ってくれた



貴方のその忙しい時間が少しでも減るなら






貴方と一緒に肩を並べて戦えるなら





鬼殺隊になってもいいと思った




Aさんに着いていきたいと思った





鬼殺隊に入った方がAさんと会える時間は減ったけれど




貴方に近づいた気がして嬉しかった



憧れの貴方に。




さっき上弦の弐を倒したAさん



初めて見た


鬼を狩るところ




ああ、これが最強だと感動した 思い知らされた




全身の毛が逆立って鳥肌が止まらなかった





華麗な太刀使い…




そして今…鬼舞辻も死んで、平和な世界になった





鬼が居なくなったら、




一緒にお出かけもしてみたかった





なのに





「ｯ…」




貴方はこの世から去った





今まで親しい仲間が死んだことは無かった





親しい人の死というのはこんなに辛いの？





これが泣くということ？




止まらない、涙




大好きだった、尊い貴方が





Aさん、何故死んだのですか






私たちは皆、貴方と居る時間が1番幸せだったのに

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