弐佰捌拾弐の型 ページ32
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「主様。」
『!!!……酒呑童子?』
「私の身体は変幻自在です。
つまり、大きくなれる。
それがどういうことを意味しているか、わかりますか。」
『えっ…?』
主「私が行きます。
私の肉体を変え、覆い被さる。
そうするとお館様たちは傷つかずに、鬼舞辻のみに攻撃を喰らえることができます」
『でも、それじゃあ、酒呑童子はどうなるの…?』
主「...死にます。」
死を覚悟した瞳
決して暗い瞳では無い、むしろ綺麗な、生き生きしている瞳
主「殆どの鬼は爆発に耐えられません。
私もその内の一人。」
『何言ってるの...?死ぬなんて馬鹿なことしないで...貴方は私の大切な家族だから...!』
主「家族と思ってくれていたんですね…
その言葉を聞ければ私は満足です。」
『そんなの当たり前じゃない…!』
主「主様、貴方は人や鬼、生き物全てに優しすぎる…
優しいだけじゃ全てを守れない。時には棄権も大切ですよ。」
『今はそんなこと言ってる場合じゃ──
主「貴方にはもっと長く生きて欲しい。」
『っっ!』
主「楽しい日々をありがとう。
鬼灯や鬼灯の師範と黄泉の国で待っています。
あと七十年は来ないで下さいね。」
『……わかった。っこちらこそありがとう…っ。』
主「泣かないで下さい…折角の美しい顔が台無しですよ。
……鬼舞辻を倒して下さい。それが私の最後の願いだ。」
『任せて。
……本当に、ありがとう…っ!』
去っていく酒呑童子。
『っ……』
泣くな、絶望するな。
そんなことは今する事じゃない。
女中3「鬼柱様...」
『行ってくるよ。犬やこの屋敷の子たちは頼んだ。』
女中4「鬼柱様…!どうかご無事で…っ」
『泣かないで…私が居なくなっても貴方たちなら大丈夫だからね。』
女中5「どういうことですか…!!
……もういない……」
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柚雪 - 更新再開嬉しいです!この続きもとっても楽しみにしています! (2022年4月24日 18時) (レス) @page50 id: f86fb67e0e (このIDを非表示/違反報告)
ミル - やっと全部読めたッッッッ!!!!!一昨日からこのわんわん様の小説を読み始めて、ようやく最新話まで来ました!!!!!更新楽しみにしてます!!もう、クライマックスが気になりすぎてずっと占ツク開いたままですッッッッ!!!!!いつでも読める状態で待っています!!!! (2022年4月24日 14時) (レス) @page50 id: 7ef6e5e60c (このIDを非表示/違反報告)
M - この小説好きすぎて毎日更新されてないか確認してしまいます笑、続き待ってます! (2022年4月22日 19時) (レス) id: b20e1a5f1c (このIDを非表示/違反報告)
shion - 更新再開…!!読む前から泣きそうです…!ありがとうございます!! (2022年4月11日 12時) (レス) id: ef8ce72532 (このIDを非表示/違反報告)
ももち - あっ!更新されてる!!(泣)←嬉し泣きです (2022年4月10日 23時) (レス) id: d08da4c0ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わんわん | 作成日時:2020年8月12日 15時