推しは守り助けるもの陸【鬼滅の刃】

弐佰伍拾参の型 ページ3

．









『...そうですか、今までお疲れ様でした』





宇「割とあっさりしてんのな」




『辞める辞めないは私の決めることでは無いので...』





宇「ふうん、寂しくねえのか？

この俺様が居なくても何も変わらないか？」



『寂しいですよそりゃあ。』





あ、まずい




Aからの音が派手に悲しくなった




『私が鬼殺隊に入った頃からずっと一緒ですし、付き合いも長いです。

鬼殺隊の決まりを事細かに教えてくれたのも宇髄さんです。』




宇「...」





『雛鶴さんと約束していたんでしょう。約束は守る為にあるものです。』




宇「...あぁ」




フッとAの音が軽くなった




『お疲れ様でした！！！』





宇「！！...おう！！」




『引退しても会いましょうね』




宇「婚約結ぶか？」




『なんでそうなるんです...』




宇「いやまじで」




『はは、ご冗談を』




宇「好きだ」




『だから...』




宇「愛してる」




『可愛い嫁三人も居て何言ってるんですか！』





もう、と怒るA。



だが嬉しそうな音だしてる



ポーカーフェイスは俺に通じねえぜ？





宇「あいつらもお前を認めてる。ってことで嫁に来い」





『私の意思は...？』




宇「拒否権なんてもん、握らせるか」




『正々堂々刀で勝負しますか？』




宇「やっぱやめとくわ」




『ふふ、お気持ちだけ頂きますね』




宇「...いや、やっぱり俺はお前が欲しい。


ってことでお前も一緒に鬼殺隊辞めて平和に暮らそうぜ」




『私は鬼舞辻無惨を倒したら引退しますので大丈夫です。』





宇「それ引退じゃねぇだろ。」




『ふふ、とにかく、私はまだ辞めません。


この世に悪鬼が存在する限り...』




宇「確かに弱者を救うのが俺たちの責務だ


だがな、派手に自分を思い詰めるのは違うと思うぜ」



『そりゃわかってますよ...


ですがそういう役職なのも事実ですし...』



宇「お前が一番守りたいものが守れたなら


俺はもう十分だと思うが...Aにその考えは無さそうだな」




『ふふっ、正解です』




宇「俺じゃその意思は変えられなねぇわ




よし、帰ろうぜ」



『ですね』



宇「そういやお前、酒飲めるんだろ？」




『そうなんですよ！


もう二十歳です』




宇「帰って一杯どうだ？」



『馬鹿ですか？安静にしてください』



宇「いいじゃねぇか！派手に一杯いこうぜ！！」



『絶対飲みませんからね...』

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