一途な君。【鬼滅の刃】

肆 ページ4

．





し「………そうですか！わかりました！」




『え、待って下さい何がわかったんですか今の沈黙はなんですか！？！？』





し「別になんでもありませんよ？さぁ、私はこれからメールを送るので出てって下さい！」





『出てってって酷くないですかしのぶさん！！捨てないで下さいぃぃ！！！』




し「まぁ頑張って下さい！さぁさぁ帰った帰った！」





そのまま追い出された。



しのぶさんまで心をえぐってくるなんて…！



心外！！



もう家帰って一人で泣くか。



暫く一人でとぼとぼ歩いてると前から見覚えのある耳飾りの少年が。




炭「Aーー！！！！！」




手をブンブン振ってくる。
そのまま猛スピードで走って来た。




『炭治郎、どうしたの？』



炭「Aこそ、何かあったのか？悲しい匂いがする。あと涙の匂い。」




『た、炭治郎ぉぉぉぉ…それがさぁ！また善逸の恋愛相談乗っちゃって！』




炭「あぁ、付き合った事か？さっき善逸からメールがきた。」








あ、付き合ったんだ。





まぁ当たり前だよね。知ってた。





『そっか。』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ





炭「えぇっ！？ちょっ、大丈夫か？」





『っ……うっ…』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ





炭「ほら、取り敢えず俺の家に来るか？落ち着こう。
禰豆子も善逸も今日は遅いだろうし。」




『ありがと…』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ





ー





炭治郎が家に上げてくれてお茶や私の好きなパンもくれた。





『あ、私がこのパン好きなの覚えててくれたの？』





炭「あぁ。随分美味しそうに食べてたから印象に残ってて。

それより良かった。少しは落ち着いたようで。」




印象に残る程美味しそうに食べてたんか私…。



恥ずかしいな…！！！




『うん、ありがとう…。』




炭「いつでも頼っていいからな？なんせ、俺は長男だからな！」





ははっと炭治郎が笑う。




それに釣られて私も笑みがこぼれる。



『…あのね、私さぁ、失恋しちゃってね。』





炭「うん、知ってる。善逸だろう？匂いでずっと気付いてた。」




『嘘っ……ふふっ、無様な姿見せちゃったね？』




炭「いいや、そんなこと無い。Aは頑張った。優しい子だって知ってる。」




『た、炭治郎ぉぉ…！！！』




炭「でも、想い人の恋愛相談に乗るなんてどうかと思うぞ？」





『ｳｯ…それは確かに…否めない…。』

伍→←参

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す