双子vs双子【宮侑】 (ページ23)

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学校に着くと、もう部員が集まってわいわいと騒がしくしていた。

　めいが呆れたようにため息をついた。

「こんなに朝早くから元気だねえ」

「ほんっと。……侑くんが中心にいるみたい」

　集団の隙間からチラチラ見える金髪と、聞きなれた声がそれを裏付けていた。
　めいも異論はないようで、代わりに悩む姿勢を見せた。

「北さんはどこに？いたら宥めてくれるはずなのに」

「ほんとだ、いないかも。北さん探しにいこ」

「そーしよ」

　体育館前にいる集団へは出向かず、北さんを探し始める。

　部室だろうか。または、職員室にいることも考えられる。
　めいと話して、まず部室へ向かってみることにした。

　男バレの部室をノックすると、北さんがひょっこりと出てきた。

　その手にはカゴがある。

「おはよう」

「「おはようございます！」」

「朝から揃って仲ええな。じゃあ、よろしく頼むわ」

　持ちましょうか、と訊ねると、北さんは重いから大丈夫だと断った。

「A、侑にはもう顔見せたか？」

「いえ、まだです。集団の中心で楽しくやってるみたいなので」

「そうか。なら早う行かんとな」

　それだけ言って、北さんは歩き出す。
　わたしとめいは顔を見合わせてから、その背中を追いかけた。