双子vs双子【宮侑】 (ページ22)

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さて、今日は合宿の日だ。

　宮城に行くため、いつも起きる時間よりは大分早く起きて、準備を済ませた。

　夏休みに入ってから1週間。
　今日まで毎日話はしていたけど、侑くんにはわたしたちが行くことは内緒にしていた。

　これは角名くんと治くんが言い出したことで、理由は「驚いたところを見たいから」だ。

　部活終わりにいきなり、話したこともない角名くんに話しかけられたときは驚いた。

　ちなみに先輩方にもお願いをしていて、侑くんは本当になんにも知らない状態らしい。

　北さんからはもう何度も「本当にありがとうな」と感謝の言葉を頂いていて、本当にいい先輩だと思っている。

　今回の合宿は北さんがわたしとめいを指名していたということを聞いた。
　北さんは部長から伝えられたと思っていたと思うけど、全然聞いてなかったので驚いた。

　「双子のために頼む」と言っていたので、多分そういうことだと思う。

「侑くん驚くかな」

「驚くし喜ぶでしょ！治も侑くんはAのことが好きって言ってたし」

　みんなの早く告白してくっつけという態度にはもう慣れてしまった。

　でも、両想いだってみんな言うけど、自分だって感じる時もあるけど、相手はあの侑くん。
　本当かどうか、分からないのだ。

「わたし、告白は相手からしてほしいんだもん」

「女好きの侑くんだもんねぇ、相手は。
　でも今は違うと思うよ？」

　Aの言いたいことは全部分かるよ、とでも言いたげに話すめい。流石わたしの双子。

　告白を勧めてはいても、本当は侑くんから告白しろと交渉しているようだ。
　めいはバレてないと思っているけど。

　それでも侑くんが告白してこないから、わたしは本当に侑くんがわたしを好きなのか、分からないのだ。