Two legendary children【賢者の石】 (ページ4)

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手紙ページ4

．

「わぁ！Aから手紙が来てる……え」

ダドリーが嬉しそうな声色からすぐに震えた声になった
それもそのはず、自分宛だと思った手紙にはしっかりと

親愛なるハリーへ

と書かれていたのだから
わなわな震えながら手紙を破りそうになるダドリー

『ダドリーって根は優しいもんね』

先端が少し破れ……ふとAの言葉が脳内で流れる

「………」

ズカズカいつもの偉そうな足取りでハリーの部屋の前まで歩く
少し動揺した様子で出てきたハリーにほぼ投げつけるような形で渡した

「なんだダドリーの奴…」

僕に手紙なんて…とクルッと手紙をひっくり返す
その手紙にはハリーの大好きな友人からの手紙であった

「僕宛ての手紙…それもAからだ」

ハリーは一文字一文字を脳内に刻みつけるように大切に読みだした
そしてまた、彼女にいつ会えるのかが本当にわからないことを再確認し、気落ちしてしまった

「Aは僕のだ」

いつもの怒鳴り声じゃない静かな怒りの籠った声が外から聞こえた

「…Aはものじゃない！！」

「ふん…言ってろ！」

モヤっとしたなにかがハリーの体を駆け巡る
Aは、Aはものじゃないし、
…誰のものでもない、彼女は誰かにしばられて生きるような人じゃない

そう考えるハリーだが
あの時ダドリーの「A！どこ！？」という声が聞こえなかったらハリーは…恐らく彼女に縋っただろう

行かないで、と