勇次郎くんの許嫁『染谷勇次郎』

ご ページ7

｢ねえひよりちゃん。勇次郎さんのお見舞いに行きませんか？｣


｢え、染谷くんの！？｣




突如として大声でそういうものだから驚き桃の木山椒の木


私は固まった




ひよりちゃんは周りをキョロキョロと見渡し、私に顔を近づけると耳元で囁いた



｢Aちゃんてさ……染谷くんの…その……ファンなの……？」


訝しげに眉を顰め、深刻な顔で生唾を飲んだひよりちゃんは私から目を離さない


ファン。というとそういえば勇次郎さんは＿＿＿







｢それは、アイドルの勇次郎さん。と言うことで……？｣



こくこく、と頷いた


アイドルとしての勇次郎さんに……？





そもそもの話。勇次郎さんがアイドルをやっている。というのは最近知った事で


アイドルという類はあまり見ず、言ってしまえば私は漫画などの方が好きである






だから1ファンであるのかなんてそんな……



｢ファンとして、とはまた違った……とでも言うべきでしょうか……｣



｢ええ？！それどういうこと？｣





どうしてこんなにひよりちゃんは焦っているのだろうか


そんな……いや。言ってもいいのだろうか


アイドルの妻だなんてそんなの……暗殺とかされてしまわないかしら






｢……まあ細かいことはいいじゃありませんか。勇次郎さんは……と｣


｢Aちゃーん！？｣




ガラリと保健室の戸を開けて


彼を直ぐに見つけたのだが

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