62話 ページ14
お互いに名乗って握手を交わし、私はデレデレ。
生敦くん超可愛い……天使かよ……
ところで気になる点がある。
この見覚えのある川沿い。国木田さん、太宰さん、ボロ服の敦くんという組み合わせ。これはつまりアニメ1話なのでは?
その考えに至るともうそれ以外考えられない。いやそれ以外ないでしょ、違いない。
「でも敦くんを連れて何処に行くんですか?探偵社員じゃないですよね?」
「今から彼の要望で茶漬けを食べに行くのだよ。国木田くんの奢りでね!」
「わあ国木田さんが不憫」
やっぱりねー!この流れは完全に!アニメ1話!!私天才じゃん??
ついに文ストが始まるのかと思うと何だか感慨深い。私が特に何かする訳じゃないけど。というか何かしたらいけないと思うの。ほら万が一ってあるじゃん?
「そうだ、Aちゃんも来る?国木田君の奢りだし」
「へ?」
「おい、誰が出すと言った!」
太宰さんの突然の提案。案の定国木田さんは怒ってるけど。
しかし今私の気持ちは揺らいでいる。心の天秤が傾きかけてる。原作に影響するような行動は控えようって決めたばかりなのに……!!!
「で、如何する?」
☆
誘惑に負けました。
こんなチャンス二度とないと思ったら勝てませんでした。
今私は三人と一緒に茶漬けを食べに食事処に来ている。
流石に申し訳ないから私が注文した分は自分で払う事にした。一応バイトで稼いでるしね。あとドス君からのお小遣いとか。
ドス君には「友達とご飯食べてくる」と連絡した。ああ見えて意外と心配性だからちゃんと連絡しないとね。前の露西亜みたくなっちゃうから。
目の前では敦くんが何故空腹だったのかが語られている。
経営不振だとか事業縮小だとかで施設を追い出され、あわや餓死寸前だったらしい。
「薄情な施設もあったものだね」
「おい太宰。俺達は恵まれぬ小僧に慈悲を垂れる篤志家じゃない、仕事に戻るぞ」
「お二人は何の仕事を?」
「なァに……探偵さ」
「探偵と言っても荒事が領分だ。異能力集団『武装探偵社』を知らんか?」
私は隣でうどんを啜りながら三人の会話に耳を澄ます。はあ声が良い……耳が妊娠する。
敦くんが驚いたように2人を見つめる。気になったのか「今日のお仕事は?」と、おずおず聞いていた。
「虎探しだ」
「……虎?」
「近頃街を荒らしている『人喰い虎』だよ」
その単語が出た途端、椅子から落ちる程敦くんはわかりやすく動揺していた。
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食塩水(プロフ) - 名前さん» 長い間待っていて下さりありがとうございます!優しいお言葉、身に染みます…これからも不定期更新ではありますが、あんなにお待たせしないように書き進めていきたいと思います! (2020年6月14日 22時) (レス) id: b80a6fdf4d (このIDを非表示/違反報告)
食塩水(プロフ) - まやさん» 長い間待っていて下さりありがとうございます!これからはあんなにお待たせする事がないように書き進めていきたいと思います…! (2020年6月14日 22時) (レス) id: b80a6fdf4d (このIDを非表示/違反報告)
食塩水(プロフ) - あやめさん» 更新お待たせ致しました…!2ページ"も"と捉えて頂けてありがたいです!自己満足な作品ではありますが少しでも楽しんで頂けるよう、もっと更新出来るように頑張りますね! (2020年6月14日 22時) (レス) id: b80a6fdf4d (このIDを非表示/違反報告)
名前 - 更新されてる……ありがとうこざいまああす!これからも作者さんのペースで頑張ってください!楽しみに待ってます!! (2020年6月14日 21時) (レス) id: 6e285a92e8 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 更新ありがとうございます!!これからも更新待ってます!頑張ってください!!!! (2020年6月14日 15時) (レス) id: f151b0ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
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