隻眼術師と両面宿儺弎 (ページ6)

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五条side

五「状態は？」

家「だいぶ悪いな、意識が戻るかもまだ分からない」

五「そうか、、」

青い顔をし、額に汗を滲ませ時折苦しそうに唸る

家「特に、、右眼の破裂はどういう訳か潰れたはずの眼球がある ”同じ” って訳では無いがな」

目元を覆っている血の滲んだ布を捲ると目尻にヒビのような模様が現れていた

五「 ”中の瞳も変わってるだろうな、、” 」

家「布変えてくるから、見ててくれ」

五「了解、」

梢子が布を変えている間傍で眠ったままのAを眺める

苦しそうな表情を浮かべるAの右眼から血が流れ拭おうと手を近づける

バシッ『嫌だっっ！』

五「！？ ”錯乱してるのか” 」

『っっ、！五条、先生、、ｽﾞｷｯあ"っ、！』

飛び起きて腹の傷に障ったのか痛みで顔を歪める

五「A、落ち着け大丈夫だから」

『くっ、、ぅ、、すく、な』ｶｸｯ

五「！」

ボロボロと大粒の涙が頬を滑り降ちる

家「どうした」

五「、、錯乱状態になったみたいだ」

家「錯乱、、神代、分かるか？」

『、ｽｩ、ｽｩ、、』

五「もう寝てるよ」

家「はぁ、次はいつになるかだな」

五「あぁ、、」
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貴方side

〈どうしてもっと早く帰ってきてくれなかったの？〉

〈貴方のせいでっ！〉

そんな声だけが暗闇の中で私を、僕を、責め立てるかのように囁く

『、、、嫌な夢だな』

この声達はきっとあの頃、自分が自分に言っていたものなんだろう

〈〈お前も一緒に此方へ、、〉〉

はっきりと耳元で囁かれた瞬間、暗闇から血まみれの手が伸びる

『、っ、！嫌だっ！！』

叫んだ瞬間目の前がふと明るくなった

目の前には見覚えのある姿がぼんやりと見える

『ご、じょうせんせ、、？ｽﾞｷｯあ"っ』

夢とリンクして体が無意識に動いたのだろうすぐさま腹部に強烈な痛みが走り一瞬戻った意識がまた、沼に引きずり落とされる

手足に力が入らずただただ息苦しい、、、

『、っ、、すくな、』

宿「何だ」

『、、？』

火照った頬を冷たい手がするりと撫でる

重い瞼を上げ視界に映ったのは＿＿

『宿儺、、なんで、』

宿「お前が呼んだのであろう」

『、、そうか』

宿「無意識とは珍しく愛いことをするなぁ？」

『、ふっ、言ってろ』

そうやって揶揄うものの普段しないような表情を浮かべている宿儺

また、こうして会話が出来ていることが嬉しくてたまらなかった