自称“ただの一般人”２【ONE PIECE】 (ページ47)

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番外章・7 ページ47

『私、そのー······非常に言い難いんだけど······』

「おう。なんだ」

嫌々と口を開く私をよそに、カイくんは興味津々で私に顔を近づける。

酔っているせいなのか、子供っぽい言動が少々目立つ。

『······やり方、わからないんです』

「あぁ？」

私の言葉に耳を疑うように、カイくんは間抜けっぽい顔になる。

『まあ······そんな感じになるよね』

うんうん、とカイくんは軽く何度も頷く。

この際だから、私はカイくんに説明する。
自分の無知さを──。

『ずっと言えなかったんだけど、私、こづくり？っていうものとかがよく分からなくてね。まあ、普通の人なら成人する前ぐらいから自分から勉強したり、友達とか親とかに教えられたりするんだろうけど、私全然そういうのに縁がなくてさ······それに、親とか友達とかも物心つく前からいなかったでしょ？』

私は生まれた時から両親から虐待を受けてて、友達もそんな私を化け物みたいな目で見ながら避けてた。

まあ、物心つく前に両親が薬物依存で体も心もボロボロになって自殺しちゃったから、私は殺されることはなかったんだけどさ(笑)。

『だから、本とかで勉強しようとしても、用語の意味がよくわからなくて諦めたし、別に「生きてても困らないか！」っていう考えでこれまで人と関わってきたから、そういう行為？っていうのを勉強しなくなっちゃって······』

冷や汗を流しながら、カイくんと出来るだけ目を合わせないようにと下を向きながら、話す。